演題

PLS-1-3

低酸素は胃癌細胞の浸潤能亢進因子であるCD24の発現を促進する

[演者] 藤國 宣明:1
[著者] 山本 英喜:2, 田邊 和照:1, 三隅 俊博:1, 大段 秀樹:1
1:広島大学消化器・移植外科, 2:ケンブリッジ大学 生理学

CD24は、種々の癌腫の悪性化因子として知られている。胃癌におけるCD24の機能解析および発現誘導機序の検討を行った。 当科胃癌手術症例119例を対象にした免疫組織学的解析で、CD24発現は進行度、腫瘍深達度、リンパ節転移、脈管侵襲と相関し、胃癌の予後不良因子であった。胃癌臨床サンプルおよびヒト胃癌細胞株を用いた解析で、CD24は多様な発現形式を示した。CD24の発現の有無でソーティングした胃癌細胞を比較したところ、CD24は細胞接着、運動、浸潤能を促進した。胃癌細胞を低酸素環境においたところ、CD24陽性細胞は有意に増加し、浸潤能も亢進した。HIF-1αおよびHIF-2αの発現抑制では、低酸素によるCD24の発現誘導が打ち消された。また、胃癌手術症例の免疫組織学的解析でもCD24とHIF-1αおよびHIF-2αの発現は有意な相関関係があった。以上から、CD24は低酸素によって安定化するHIFsにより発現誘導され胃癌細胞の浸潤能を亢進すると考えられた。
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