演題

がんの浸潤に影響を与えるがん関連線維芽細胞の生物像の解析

[演者] 祢里 真也:1
[著者] 石井 源一郎:2, 伊達 洋至:1, 落合 淳志:2
1:京都大学呼吸器外科, 2:国立がん研究センター東病院臨床腫瘍病理部

【背景】腫瘍内の線維芽細胞はがん関連線維芽細胞(CAF)と呼ばれ、癌細胞浸潤を促進する事が知られている。我々は今迄に肺腺癌検体でpodoplanin(PDPN)を発現するCAFを認めた場合、局所浸潤を多く認め予後不良である事を示した。【目的】PDPN(+)CAFが基質内で癌細胞の浸潤をどう促進させるのか検討した。【結果】In vitroで、初めにCAFが基質内を浸潤し、それにより形成されたトンネルを癌細胞が浸潤していく形態—CAF依存的な癌細胞の浸潤形態—を観察した(図)。PDPN過剰発現させたCAFは、より基質内を浸潤する事で癌細胞をさらに浸潤させた。CAFのPDPN発現をノックダウンするとCAF自体および癌細胞の浸潤が抑制された。またPDPN(+)CAFはRhoA-ROCK経路が活性化しており、ROCK阻害薬によりCAF浸潤能が抑制、それにより癌細胞浸潤も抑制された。【結論】CAFのPDPN発現はRho-ROCK活性化により自身の浸潤能が上昇し、癌細胞浸潤も促進させた。
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