演題

RS1-35-14-2

当院で施行した大腸穿孔手術症例における予後予測因子についての検討

[演者] 鈴木 淳平:1
[著者] 吉村 雪野:1, 新居 高:1, 長谷川 弥子:1, 鈴木 淳一:1, 寺西 宣央:1, 新井 俊文:1, 松本 浩次:1, 黒崎 哲也:1, 畑中 正行:1
1:板橋中央総合病院 外科

【目的】当院で経験した大腸穿孔症例について調査し予後予測因子について検討する.
【対象・方法】対象は2010年7月から2016年11月までに当院で手術を施行した大腸穿孔症例126例とし,生存群103例(81.7%)と死亡群23例(18.3%)について,術前,術中,術後因子について調査し,統計学的解析を行った.
【結果・考察】両群の男女比に有意差はなく,平均年齢は死亡群77.5歳(54歳-95歳),生存群71.2歳(28歳-95歳)と死亡群のほうが有意に高齢であった(p<0.05).死亡群の術前ショック例は9例(39.1%),平均SOFA scoreは4.6点であり,生存群と比べて術前からの全身状態不良症例が有意に多く(p<0.01),術前血液検査結果では,ヘモグロビン値,血小板数,血清アルブミン値,乳酸値の4項目において両群で有意差が認められた(p<0.05).術中因子については穿孔部位,穿孔原因ではともに両群で有意差はなく,S状結腸の憩室による穿孔が最も多かった.術式についても両群で有意差はなく,ともにHartmann手術が多数を占めた(生存群43例(41.7%),死亡群15例(65.2%)).術後因子について,死亡群のほうがICU滞在日数,人工呼吸器装着日数ともに有意に長く(p<0.01),PMX-DHPなど術後集中治療を必要としていた.単変量解析で有意差が得られた術前因子について多変量解析を行うと,年齢,術前の血清アルブミン値が独立した予後予測因子であると考えられた.高度侵襲を伴う緊急手術を必要とする大腸穿孔という病態において,術前全身状態を正確に評価したうえで,手術および術後治療を行うことが重要である.
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