演題

RS1-34-14-4

血管外科の介入を要した腹部acute care surgery症例の検討

[演者] 河野 文彰:1
[著者] 田代 耕盛:1, 中尾 大伸:1, 森 浩貴:1, 市来 伸彦:1, 西田 卓弘:1, 池田 拓人:1, 武野 慎祐:1, 中村 都英:2, 七島 篤志:3
1:宮崎大学附属病院 消化管・内分泌・小児外科, 2:宮崎大学附属病院 心臓血管外科, 3:宮崎大学附属病院 肝胆膵外科

【緒言】腹部領域のacute care surgery(ACS)は消化器外科が担うことが多い.しかし時として血管系の障害の合併にて血管外科の協力をえなければならないことも経験する.今回は当科で経験した腹部ACS症例のうち血管外科の介入を要した症例を検討した.
【方法】2012年1月から2016年12月までに当科で経験した腹部領域のtrauma surgery及びemergency surgery領域の手術症例を対象とし,うち血管外科の介入を要した症例を対象とした.
【結果】trauma surgery 38例,emergency surgery 97例のうち血管外科が介入した症例は12例であった.男性11例,女性1例,年齢歳であった.介入を要した要因は,①腹部外傷に伴う重複血管損傷2例(胸部大動脈・腸骨動脈),②大動脈(グラフト)消化管瘻5例,③上腸間膜動脈血栓症2例,④腹部大動脈瘤破裂後の腹部コンパートメント2例,⑤腹部大動脈瘤術後壊死性膵炎1例であった.術式は,①に対してはステント留置と修復術,②に対しては消化管修復と大動脈置換術,③に対しては血栓除去術,④に対してはopen abdominal management,⑤に対してnecrosecotmyを施行した.術後合併症として②の
2例において難治性の消化管瘻にて長期間の加療を要し,③の2例において虚血性小腸炎,仮性動脈瘤破裂にて再手術を行った.いずれの症例も術前に血管系の問題が指摘されており手術方針について協議が行われていた.外傷に伴う出血については一時止血術やダメージコントロールにて消化器外科医にて対応は可能であった.
【結語】腹部領域のACSにおいて血管の再建を要する症例や動脈閉塞に伴う虚血を伴う症例については,一時修復こそが予後に関わるため血管外科の介入が必要である.また周術期合併症の可能性も高いため十分な配慮のもと手術を行うことが必要である.
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