演題

RS1-34-14-3

胸部大動脈瘤に伴う大動脈食道瘻の2例

[演者] 山口 智之:1
[著者] 芳竹 宏幸:1, 山田 和宏:1, 新谷 紘史:1, 畑野 光太郎:1, 片岡 直己:1, 冨田 雅史:1, 牧本 伸一郎:1
1:岸和田徳洲会病院 外科

大動脈食道瘻(aortoesophageal fistula , AEF)には原発性と二次性がある.胸部大動脈手術ステントグラフト治療の増加に伴い,二次性AEFが多く報告させるようになってきた.その頻度は1~5%とされ,その予後は極めて不良である.今回我々はAEFの2例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
【症例1】88歳女性.胸部下降大動脈瘤に対しthoracic endovascular aortic repair (TEVAR)を行った.術後40日目に吐血で来院し,内視鏡検査で二次性AEFの診断となった.食道抜去,頸部食道瘻,空腸瘻造設術を行った.食道抜去術後20日目に感染大動脈瘤に対し人工血管置換術を行い,その60日後に全身状態が良好となったため,胃管による食道再建術を行った.術後は経過良好である.【症例2】84歳女性.吐血を主訴に来院.CT検査,上部消化管内視鏡検査で原発性AEFの診断となり緊急でTEVARを行った.全身状態が安定したため,術後35日目に食道抜去,頸部食道瘻造設,空腸瘻造設術を行った.全身状態が安定してきており,今後大動脈瘤の人工血管置換術,その後食道再建術予定である.
【考察】AEFの予後はきわめて不良であり,一期的な治療で救命できる可能性はきわめて低い.しかし早期に診断して治療介入し,段階的に手術を行うことによって予後の改善が期待できると考えられる.諸家の報告と文献的考察を加えて報告する.
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