演題

RS3-145-13-5

膵頭十二指腸切除術後膵液瘻における膵管チューブ持続低圧吸引の有用性

[演者] 高田 英志:1
[著者] 横山 正:1, 牧野 浩司:1, 丸山 弘:1, 平方 敦史:1, 上田 純志:1, 関 奈紀:1, 的場 秀亮:1, 吉田 寛:1, 内田 英二:2
1:日本医科大学多摩永山病院 消化器外科・乳腺外科・一般外科, 2:日本医科大学付属病院 消化器外科

【はじめに】膵頭十二指腸切除(PD)術後膵液瘻(PF)は重篤かつ重要な早期合併症の一つで,時に腹腔内出血や膿瘍の原因となり致命的となることもある.そのため,術前管理や吻合方法の工夫により,いかにPFを発生させないようにするかが重要である.しかしながら,その完全予防は困難であり,PFが発生した際に,いかに制御するかがPD成否のカギとなると言っても過言ではない.今回,我々が自施設で実施している独自のPF対策である膵管チューブ持続低圧吸引について報告する.
【方法】自施設においては,(1)膵液量を目視できること (2)膵液アミラーゼ値測定―ドレーンアミラーゼ値との比較が可能である事 (3)膵液の積極的ドレナージが可能である利点から,挙上空腸に膵吻合用小孔から挿入した膵管チューブを引き出し,不完全外瘻(胆管空腸吻合を利用した経肝的か経腸的経路)としている.通常時は,膵管チューブはGボトルに接続しドレナージをおこなっているが,PF発生時にはRelia vacによる膵管チューブの低圧持続吸引へ交換し,膵液を確実にドレナージすることを心掛けている.手動加圧により陰圧を形成しているので過剰吸引とならないように自己調節が可能である.また,特殊な機材を要することなく,三方活栓があれば接続可能であり簡便に交換が可能であり,ショルダー・タイプの携帯式VACなのでQOLも維持することができる.
【成績】2013年3月から2016年11月までにPDを82例(胆管癌:29, 膵癌:26, IPMN:14, 乳頭部癌:5, 十二指腸癌:3, 膵炎:1, 胃癌:1, p-NET:1, その他:2)に施行しており,そのうち術後PF GradeB,Cの発生は5例(6.1% 胆管癌:4, IPMN:1)であった.
【結語】膵管チューブ持続低圧吸引は簡便に施行することができPF発生時の対策として有用である.
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