演題

RS3-141-13-3

肝門部領域胆管癌切除例におけるハイリスク症例の治療成績

[演者] 谷澤 武久:1
[著者] 樋口 亮太:1, 植村 修一郎:1, 松永 雄太郎:1, 出雲 渉:1, 椎原 正尋:1, 小寺 由人:1, 有泉 俊一:1, 江川 裕人:1, 山本 雅一:1
1:東京女子医科大学病院 消化器外科

【背景】当科では基礎疾患を有する患者,または70歳以上の患者を対象に綿密な耐術能評価を行い周術期管理の指針としており,さらに近年では必要に応じて他科合同による術前検討も行っている.【目的】肝門部領域胆管癌切除例におけるハイリスク症例の治療成績を検討した.【対象と方法】2000年以降の肝門部領域胆管癌切除例241例のうち,ASA3以上の27例をハイリスク群(HR群)と定義し,非ハイリスク群(NR群;n=214)と短期成績,長期成績を比較した.なお病理学的因子に関してはUICC第7版を用いた.【結果】HR群の平均年齢69.6歳(56~86歳,NR群67.7歳;p=0.302),男女比は10/17.Bismuth type IVが9例(33%)を占めており(NR群;81例/38%,p=0.833),門脈塞栓術は2例(7%)に施行.術式は右肝切除13例,左肝切除12例,門脈合併切除は10例(37%),肝動脈再建3例(8%)(NR群55例/26%,p=0.25,15例/7%,p=0.435),PD併施は認めなかった.T3以上の症例は37%,リンパ節転移は33%に認め(p=1,p=0.22),R0切除は81%であった(NR群73%,p=0.486).術後化学療法は10例(37%)に施行(NR群86例/40%,p=0.836).両群の短期成績の比較では,出血量(HR群1730g:NR群1470g,p=0.223),手術時間(HR群412分:NR群414分,p=0.928),Morbidity(HR群48%:NR群43%,p=0.681),Mortality(HR群0%:NR群3.7%,p=0.603)に差がなく,術後在院日数もHR群27.7日,NR群31日と変わらなかった(p=0.465).長期成績では疾患特異的生存率,全生存率ともに5年生存率に差はなかった(HR群46%/30%:NR群40%/35%,p=0.723,p=0.423).【結語】適切な耐術評価,患者選択を行えば,ハイリスク症例に対する肝門部領域胆管癌に対する外科治療は安全に施行でき,予後も期待できる可能性が示唆された.
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