演題

RS1-48-18-6

胃巨大GISTに対する術前化学療法の有効性

[演者] 唐澤 秀明:1
[著者] 井本 博文:1, 青木 豪:1, 工藤 克昌:1, 大沼 忍:1, 武者 宏昭:1, 元井 冬彦:1, 内藤 剛:1, 海野 倫明:1
1:東北大学大学院 消化器外科学

【背景】巨大なGastrointestinal stromal tumor (GIST)に対する術前イマチニブ投与は,安全な完全切除を可能にし得る治療戦略であり,その有効性と安全性が報告されているが,未だ標準治療の位置づけには至っていない.今回イマチニブによる術前治療を行い,縮小効果が得られ安全に切除可能であった胃巨大GISTを3例経験したので報告する.
【症例①】72歳女性.腹部膨満を主訴に前医を受診し,腹腔内巨大腫瘤を指摘された.EUS-FNAにて胃GISTの診断となり,イマチニブの投与を行った.腫瘍は著明に縮小し,横隔膜合併切除を伴う胃部分切除にてR0切除が施行可能であった.
【症例②】60歳男性.腹部超音波検査にて脾門部腫瘤を指摘され,EUS-FNAにて胃GISTの診断となった.イマチニブの内服にて腫瘍は縮小し,胃部分切除を行った.
【症例③】48歳男性.前医で巨大胃GISTの診断となり試験開腹を行うも横行結腸間膜・膵浸潤の為,切除不能と判断された.イマチニブの投与を開始した所,腫瘍は著明に縮小し,切除可能と判断.膵体尾部切除の併施を要したが,R0切除が可能であった.
【まとめ】いずれの症例も初診時は多臓器合併切除を要する可能性があったが,術前イマチニブ投与により,安全にR0切除が可能であった.有害事象として2例で浮腫を認め減量を要したが,全例半年以上継続可能であった.術前イマチニブ投与は今後標準治療となる可能性が考えられた.

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