演題

RS1-48-18-4

再発高リスクGISTにおける術後補助化学療法の有用性

[演者] 西垣 貴彦:1
[著者] 高橋 剛:1, 黒川 幸典:1, 中島 清一:1, 宮﨑 安弘:1, 牧野 知紀:1, 山﨑 誠:1, 瀧口 修司:1, 森 正樹:1, 土岐 祐一郎:1
1:大阪大学医学部附属病院 消化器外科

はじめに:Z9001試験において,3cm以上の完全切除後GISTに対する術後1年間のイマチニブ内服はプラセボと比較し,無再発生存期間を改善させることが示された.また,術後イマチニブ投与1年間と3年間を比較したSSGXVIII研究において,3年間のイマチニブ投与が1年間と比較し,無再発生存期間ならびに全生存期間の改善が示された.これらの結果を元にGIST診療ガイドライン(2014年)では,Fletcher分類高リスク群あるいはclinically malignant症例を対象に術後3年間のイマチニブによる術後補助化学療法が推奨されている(推奨グレードB).当院では2005年以降,主に上記の高リスク症例を対象として術後補助化学療法を行ってきた.再発高リスクGISTに対する術後補助化学療法の安全性・有用性ついて検討した.
対象・方法:初発GISTに対して完全切除後にイマチニブによる補助化学療法を行った26例を対象とし,患者背景・術後補助化学療法の期間・有害事象について検討した.また同対象に対し術後補助療法を行っていないヒストリカルコントロール19例(1997~2006年)を対照群として,無再発生存期間を比較した.
結果:年齢64(31~75)才,男性:女性=12:14(例),原発巣は胃:小腸:大腸:十二指腸=17:5:3:1(例),最大径は7.8 (2.5~28)cmであった.腫瘍破裂を6例(23%)に認めた.7例で術前化学療法が施行されていた.3例はmodified-Fletcher(m-Fletcher)分類中リスクのGISTに対して術後補助化学療法が施行されており,23例はm-Fletcher分類高リスク群であった.術後補助療法の期間は中央値で11.3(0.4~66.6)ヶ月(継続中6例を含む)で,投与終了した17例の中で予定の期間を完遂した症例は11例(55.0%)であった.CTCAE grade2以上の有害事象(浮腫・皮疹・CPK上昇・ALT上昇・好中球減少)を16例(61.5%)で認め,7例(26.9%)で有害事象のため術後補助化学療法が中止されていた.術後補助化学療法での5年無再発生存率は対照群と比較し69.1% vs 40.5%(p=0.03)と有意に良好であった.
まとめ:術後補助化学療法群で無再発生存期間の延長を認め,その有用性が示唆された.一方で26.9%の症例が有害事象により術後補助化学療法が中止されており,治療中の有害事象対策が重要と考えられた.
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