演題

RS1-41-15-3

P0CY1胃癌に対する治療成績の検討

[演者] 矢後 彰一:1
[著者] 佐藤 圭:1, 秋山 浩利:1, 田中 優作:2, 宮本 洋:2, 小坂 隆司:2, 石部 敦士:1, 市川 靖史:3, 國崎 主税:2, 遠藤 格:1
1:横浜市立大学医学部 消化器・腫瘍外科学, 2:横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター, 3:横浜市立大学医学部 臨床腫瘍科学

【背景・目的】 腹腔洗浄細胞診陽性(以下CY1)はM1,R1に規定されるが,その中には長期生存例が存在することが報告されている.教室における非治癒因子がCY1のみの症例(以下P0CY1症例)の治療成績を解析し,治療戦略について検討する.
【対象と方法】対象は2000年1月から2015年12月まで教室関連大学病院2施設で胃切除が施行されたP0CY1胃癌症例73例.各臨床病理学的因子における生存率を基に治療成績をretrospectiveに検討した.
【結果】年齢中央値:69歳(31-86).男性/女性=43/30例,術式はTG/DG/PG=48/24/1例,D1/1+/2郭清=9/39/25,pT3/4a/4b=8/55/10,pN0/1/2/3=9/10/9/45,NACなし/あり=60/13,術後化学療法なし/あり=25/48,intestinal/diffuse type=12/61であった.
症例全体のMST=16.7か月,2生率=39.0%,5生率=24.8%であった.5年以上の無再発生存を11例(15.1%)認めた.Log-rank検定を用いた単変量解析で,75歳以上(p=0.014)が予後不良であった.NAC施行症例(p=0.410),術後化学療法施行症例(p=0.201)による有意差は認めなかった.また,郭清範囲による有意差は認めなかった(p=0.554).Cox回帰分析を用いた多変量解析では,高齢(HR=2.200(95%CI:1.066-4.542)p=0.033)が独立予後規定因子として選択された.5年以上の長期生存例はすべて75歳未満であり,NAC未施行であった.
【結語】P0CY1胃癌症例には長期生存例が存在する.若年のP0CY1胃癌の中でNAC未施行の症例は,定型手術+術後化学療法により長期生存が期待できる場合もあるため,積極的集学的治療を検討すべきである.しかし,至適な切除のタイミング,化学療法レジメンや実施時期,期間は明らかとなっておらず,前向き試験による検証が必要である.
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