演題

RS2-61-7-1

人工肛門閉鎖術の皮膚閉鎖創に対する局所陰圧閉鎖療法

[演者] 山内 慎一:1,2
[著者] 安野 正道:1,2, 菊池 章史:1,2, 岡崎 聡:1,2, 石黒 めぐみ:2, 石川 敏昭:2, 植竹 宏之:2, 小嶋 一幸:1,2, 田邉 稔:2, 河野 辰幸:1,2
1:東京医科歯科大学大学院 消化管外科学, 2:東京医科歯科大学 消化器・一般外科

【背景】当科では,人工肛門閉鎖術後の創感染の軽減,入院期間延長の回避を目的に術直後から局所陰圧閉鎖療法を導入している.
【目的】人工肛門閉鎖術後の局所陰圧閉鎖療法の有用性について検討した.
【方法】2016年2月から,当科で人工肛門閉鎖術施行の際に,KCI社のVAC ATS治療システムを用いて局所陰圧閉鎖療法(以下,VAC療法)を施行した連続症例24例を対象とした.人工肛門閉鎖部の皮膚縫合は吸収糸を用いて真皮を巾着縫合で縫縮し半閉鎖した.半閉鎖創にフォームフィラーを挿入し,術直後からVAC療法を開始し,陰圧は-125mmHgとした.術後第2病日にドレッシング剤とフォームフィラーを交換し,術後第7病日にVAC療法を終了した.VAC療法導入前の1年間における人工肛門閉鎖術施行患者28例の創感染率との比較も行った.
【結果】対象症例は,年齢中央値59.5(15-80)歳,男性12例/女性12例,BMI中央値20.1(14.7-28.1)であった.11例が循環器系や内分泌代謝系の併存疾患を有していた.回腸人工肛門23例/結腸人工肛門1例であり,手術時間の中央値82(56-156)分,出血量中央値31(0-124)ml,半閉鎖創の径中央値8(4-21)mmであった.術後在院日数は中央値8(7-14)日,創部の上皮化までの日数の中央値は27(15-60)日であり,4.2%(24例中1例)に創感染を認めた.一方VAC療法導入前1年間における創感染は10.7%(28例中3例)であった.
【結語】人工肛門閉鎖術後VAC療法の使用経験について検討し報告する.VAC療法は創感染の減少,術後在院日数短縮に寄与すると思われる.今後,整容性などの長期的な成果についても検討する予定である.
詳細検索