演題

RS3-133-11-6

大腸癌イレウスに対する術前ステント留置例の検討

[演者] 浅生 義人:1
[著者] 竹山 治:1, 韓 秀炫:1, 藤井 一洋:1, 田中 滿:1, 北岡 修二:2, 渡部 則彦:2
1:枚方公済病院 外科, 2:枚方公済病院 消化器内科

【目的】大腸癌イレウスに対するself-expandable metal stent (SEMS)留置術は,2012年1月からの保険収載に伴い,近年多施設からその有用性が報告されている.一方で穿孔など重篤な偶発症も報告されている.今回我々は,当院における悪性大腸狭窄に対するbridge to surgery(BTS)目的のSEMS留置術の有用性,安全性について検討した.【方法】対象は,2013年8月から2016年11月までに当院にてBTS目的にSEMS留置術を施行した大腸癌による悪性大腸狭窄23例(平均年齢76歳,男性15例/女性8例).SEMSは,Niti-S Enteral stent(Taewoong,Korea) 22mm径 SEMS長6cm/8cm,18mm径 SEMS長10cm を使用した.病変の占拠部位は,上行結腸4例/横行結腸5例/下行結腸5例/S状結腸6例/直腸3例で平均狭窄長は5.5cmであった.臨床病期は,StageⅡ13例/Ⅲa7例/Ⅲb3例であった.完全/不完全閉塞(7例/16例),留置部位(直線部14例/屈曲部9例),留置SEMS長(6cm10例/8cm12例/10cm1例)であった.【成績】SEMS留置術に伴う穿孔,出血や,手術待機期間中の逸脱,閉塞は全例で認めなかった.全例ステント挿入後に経口摂取を再開出来て,19例が一時退院可能であった.根治手術までの平均待機期間は18日であった.手術は全例で一期的切除(開腹手術20例,腹腔鏡下手術3例)が可能であった.手術時間(中央値)126分(62~346分),出血量(中央値)84g(0~870g),重篤な周術期合併症は認めなかった(創感染4例).術後在院日数(中央値)は19日(6日~123日)であった.切除標本の検討では,SEMS両端部に接した非病変部の粘膜面にはびらんや潰瘍は全例で認めなかった.漿膜側の穿孔,瘻孔形成を示唆する所見も認めなかった.【結論】悪性大腸狭窄に対するBTS目的のSEMS留置術は,安全に待機的手術を可能にする有用な手技であると考えられた.
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