演題

当院におけるStageIV胃癌の治療成績とcategory別のConversion therapyの是非

[演者] 杉山 陽一:1
[著者] 田妻 昌:1, 馬場 健太:1, 上神 慎之介:1, 中村 浩之:1, 田崎 達也:1, 香山 茂平:1, 佐々木 秀:1, 今村 祐司:1, 中光 篤志:1
1:JA広島総合病院 外科

【背景】根治切除不能進行胃癌に対する化学療法の進歩により,化学療法奏功例にConversion therapyを行う症例を経験するようになってきた.しかしながらその適応や意義については不明な点が多い.【対象と方法】当院にて2002年4月から2016年3月までにStageIV胃癌と診断された初発胃癌のうち,化学療法を行った130例を対象とした.吉田分類に従いcategory1-4に分類し各群の治療内容と成績について検討を行った.【結果】StageIV胃癌のうち30例(23.1%)にConversionを導入していた.化学療法単独群(CH群)とConversion群(C群)の比較では両群の年齢,性別,PSに差は見られず.CH群で非治癒因子が多く,特に腹膜播種および複数肝転移が多かった.両群のMSTはCH群:238日vs C群:1037日と有意にC群が良好であった(P>0.001).category別の症例数はcategory 1/2/3/4:22/60/8/40であった.各categoryのconversion移行はそれぞれ,18例( 81.8%):6例(10%):6例( 75%):なし(0%)でありcategory1,3で高率にconversion移行していた.conversion施行した中でR0症例は各categoryで16例(88.9%):4例(66.7%):2例(33.3%)であり,category1,2でR0率が高かった.各categoryにおけるC群vs CH群のMSTは,それぞcategory 1(1794日:332日),category 2(693日:288日),category 3(424日:483日),category 4はCH群:206日.category1では有意にC群が予後良好であった.Category1でconversion施行した症例における予後影響因子を検討したところ,術前(化学療法後)Stage II以下,R0有無および術後M因子有無が予後良好な傾向を認めた.【まとめ】Category1におけるconversion therapyは有効であり,特に術前ダウンステージされR0可能な症例で長期予後が期待された.Category2,3に対しては現状ではconversionによる予後改善が期待されず,さらなる化学療法の改良が必要と思われた.
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