演題

RS1-38-14-2

右側結腸癌根治切除症例における予後因子の検討

[演者] 吉川 晃士朗:1
[著者] 金岡 裕次:1, 原田 徹:1, 亀井 桂太郎:1, 前田 敦行:1, 高山 祐一:1, 深見 保之:1, 高橋 崇真:1, 尾上 俊介:1, 宇治 誠人:1
1:大垣市民病院 外科

【はじめに】右側結腸癌イレウスに対する予後因子の検討はあまりなされていない.【目的】右側結腸癌イレウスの手術成績と予後因子を明らかにする.【対象と方法】2008年1月から2016年5月に右側結腸癌に対し右半結腸切除術を施行した491例のうち,pTis,1,2,4b症例とM1症例,他臓器合併切除症例を除く301例について大腸癌イレウスで緊急右半結腸切除術を施行したイレウス群(n=46)とそれ以外の非イレウス群(n=255)に分け手術成績と長期予後を比較した.また右側結腸癌イレウスにおける予後不良因子について解析を行った.【結果】年齢,性別,ASA-PS,腫瘍局在,術前CEA値では有意差を認めず,術前のmodified Glasgow Prognostic Score(mGPS),Neutrophil-to-Lymphocyte Ratio(NLR)はイレウス群で有意に高値であった.手術成績をイレウス群 vs 非イレウス群で比較すると,手術時間は119分 vs 117分で有意差を認めず,出血量は132ml vs 64mlで有意差を認めた(p=0.047).術後合併症率は41.3%(創感染17.4%,縫合不全6.5%) vs 19.2%(創感染7.8%,縫合不全3.5%)と有意差を認めた.(p=0.036).術後在院日数は18日 vs 14日と有意差を認めた(p=0.017). 術後在院死亡はイレウス群で誤嚥性肺炎による1例を認めた.pT,N,郭清リンパ節個数,腫瘍径,分化度,リンパ管浸潤では有意差を認めず,血管浸潤は50.0% vs 27.8%と有意差を認めた(p=0.005).術後補助化学療法施行率は有意差を認めなかった.5年全生存率は72.2% vs 83.9%とイレウス群で有意に悪かった(p=0.008).全症例での多変量解析では,NLR>2.94,pN1-2,郭清リンパ節個数12個未満,血管浸潤が予後不良因子であった.イレウス群のみでの予後不良因子を解析すると,mGPS 2点,郭清リンパ節個数12個未満が有意に予後不良であった.【結語】右側結腸癌イレウス症例ではSSIを中心とした術後合併症率が高くなる.また,右側結腸癌イレウス症例のうちmGPS 2点,郭清リンパ節個数12個未満の症例は長期予後が不良となる.
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