演題

RS1-37-14-3

当科における左側大腸癌イレウスに対する治療成績

[演者] 幡野 哲:1
[著者] 伊藤 徹哉:1, 近 範泰:1, 天野 邦彦:1, 石畝 亨:1, 福地 稔:1, 熊谷 洋一:1, 石橋 敬一郎:1, 持木 彫人:1, 石田 秀行:1
1:埼玉医科大学総合医療センター 消化管外科・一般外科

背景:大腸癌イレウスに対する大腸ステント留置術は,BTS,緩和治療に関わらず,緊急手術や人工肛門造設を回避できるため広く行われるようになってきた.当科では,2012年7月以降左側大腸癌イレウスに対して大腸ステント留置を第一選択としており,その治療成績を報告する.
対象と方法:2012年7月から2016年11月の間に大腸癌イレウスに対し大腸ステント留置を試みた84例を対象とし,技術的成功率,臨床的成功率,留置後在院期間,留置中・留置後合併症,またBTS症例において,留置後手術待期期間,手術方法,術後合併症についてそれぞれ検討した.
結果:大腸ステントを試みた症例の年齢の中央値は71歳,男性56例,女性28例.閉塞部位はT:13例,D:16例,S:37例,RS:16例,Ra:2例,BTS症例41例,緩和症例43例であった.
技術的成功は98.8%(83例/84例),臨床的成功95.2%(79例/83例)であった.留置後在院期間の中央値は4日,留置中合併症は穿孔1.2%(1例/84例),逸脱3.6%(3例/84例)で,留置後合併症は穿孔1.2%(1例/83例),regrowthによる再狭窄4.8%(4/83),stool impaction3.6%(3例/83例)であった.
BTS症例41例の留置後手術待機期間の中央値は25(2-68)日,開腹手術19例,腹腔鏡下手術20例,腹腔鏡から開腹conversion:1例,他院での手術が1例であった.術後合併症はileus3例,表層SSI1例で,縫合不全は認めなかった.また全例人工肛門の造設はADLが悪く計画的にハルトマン手術を行った1例のみであった.
結語:左側大腸癌イレウスに対する大腸ステントは,成功率からacceptableな処置であると考えられた.またBTS症例においても,閉塞解除により,口側腸管の減圧,術前栄養状態の改善が可能で,人工肛門を回避することや待期的手術が可能であると考えられた.
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