演題

他臓器浸潤進行食道癌に対するDCF併用化学放射線治療を活用した治療戦略

[演者] 宮崎 達也:1
[著者] 宗田 真:1, 酒井 真:1, 本城 裕章:1, 熊倉 裕二:1, 吉田 知典:1, 栗山 健吾:1, 西川 達也:1, 横堀 武彦:1, 桑野 博行:1
1:群馬大学大学院 病態総合外科学

【方法】【背景】他臓器浸潤を伴う高度進行食道癌に対する化学放射線治療後のConversion SurgeryやSalvage手術は,現在一定の見解が得られておらず議論を要する.教室では導入化学放射線療法を施行し40Gyの段階で画像評価により手術可能な症例についてはConversion surgeryを行っている.
【目的】T4食道癌に対する化学放射線治療の導入とConversion surgeryの治療成績と妥当性について検討する.
【方法】1997年11月~2016年4月に教室で化学放射線治療を導入した遠隔他臓器転移を有さないcT4食道癌138例を対象とした.男/女:112/26例,年齢:65.6歳(36-82)StageⅢ(UICC)102例StageⅣ36例.治療の内訳は根治CRT98例(うちサルベージ手術施行20例),40Gyの段階でconversion surgeryへ移行した症例(以下Surg群)40例であった.併用した化学療法はDCF50例,CF/NF49例,DTX39例であった.
【結果】CRT導入したT4食道癌の5年生存率は全生存率(OS)で26%,MST1.2年,疾患特異的生存率(DSS)は33.7%,MST1.28年であった.根治CRT,Surg群の5年OSは各々21.1%,36.7%,DSSは30.1%,41.5%で統計学的な有意差はなかった.40Gyの段階での治療効果別に検討するとresponderの5生OS,DSSは33.3%,43.2%,non-responderの5生は7.6%,8.5%で有意にresponderが予後良好であった(P<0.0001).併用化学療法別で検討するとResponderの割合はCF/NF,DTX ,DCFで各々59%,72%,86%で,Conversion surgeryに移行した症例は各々24%,36%,28%でsalvage手術も含めて手術を施行したのが,49%,46%,36%であった.5年OSではCF/NF,DTX ,DCF は9.5%,33%,40.8%であった.Conversion surgeryはR0/1/2が33/5/2例でR0症例の5生率は44%でR+症例は2年以上生存した症例はなかった(P<0.05).
【結論】
T4食道癌に対する集学的治療は治療効果の高いCRTの導入を活用し,遺残のないConversion surgeryを行うことによって予後の改善が期待できる.
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