演題

RS1-29-12-3

超高齢大腸癌に対する治療成績

[演者] 清水 浩紀:1
[著者] 山口 茂樹:1, 石井 利昌:1, 田代 浄:1, 近藤 宏佳:1, 原 聖佳:1, 竹本 健一:1, 鈴木 麻未:1, 櫻本 信一:1, 小山 勇:1
1:埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科

【目的】高齢の大腸癌症例に対する手術はハイリスクであり,手術適応の決定や周術期管理に苦慮することも多い.今回我々は85歳以上の超高齢症例の大腸癌切除の安全性について検討した.
【方法】2007年4月~2016年8月,当院で大腸悪性腫瘍に対し外科的手術を施行した3506例中,超高齢の85歳以上は127例(中心静脈カテーテルポート留置術のみは除く)であり,そのうち原発巣を切除した103例を対象とした.
【結果】症例背景として,平均年齢87.6歳(85-97),男/女:53/50,占居部位は結腸/直腸:77/26,ASA 2/3/4:84/18/1,PS 0-1/2/3-4:78/18/7,pStage 0/1/2/3a/3b/4:1/24/40/23/6/9であった.手術詳細について,手術アプローチは腹腔鏡/開腹/経肛門:71/31/1,リンパ節郭清はD0/1/2/3:1/21/53/28,手術時間:中央値162(32-482)分,出血量:中央値16(0-974)mlであった.術後経過として,食事開始は中央値3(1-11)日,退院は中央値7(4-86)日.在院中の術後合併症は18例(17.5%)に認め,その内訳(重複あり)は創感染5/イレウス7/縫合不全1/出血1/肺炎3/嚥下機能低下2/排尿障害3/心不全1/食道破裂1であった.Clavien-Dindo分類III度以上は3例(2.9%,IIIa/IIIb/V:1/1/1),うち2例は術前PS3の症例であった.在院死症例は虚血性心疾患の既往があり術後心不全が主死因であった.せん妄は9例(8.7%)で認めた.術後フォロー中央値は889(10-2532)日,全症例の3年全生存率/疾患特異的生存率:71.6/78.9%で,死因の36.7%は他病死であった.Stage別の3年全生存率はStage0-1/2/3a/3b/4:79.9/77.8/78.9/26.7/0%であった.
【結語】大腸癌において,85歳以上の超高齢に対しても適切な患者選択により安全に手術を施行し得るが,一部症例には重篤な合併症をきたした.
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