演題

RS1-28-12-4

高齢者大腸癌術後補助化学療法に関する検討

[演者] 竹井 陽:1
[著者] 堀田 司:1, 横山 省三:1, 松田 健司:1, 渡邉 高士:1, 三谷 泰之:1, 田村 耕一:1, 家田 淳司:1, 岩本 博光:1, 山上 裕機:1
1:和歌山県立医科大学医学部 外科学第二教室

<はじめに>当科での75歳以上高齢者stage III大腸癌手術症例についての術後補助化学療法に関する検討を行った.
<対象と方法>対象は2002年1月から2016年4月に当科で施行した75歳以上stage III大腸癌手術症例142例とした.術後補助化学療法施行群と非施行群に分け,臨床病理学的因子(年齢,性別,腫瘍占拠部位,リンパ管浸潤,静脈浸潤,転移リンパ節個数,血清CEA,血清CA19-9)と合併症の有無(高血圧,糖尿病,心疾患,脳血管疾患,呼吸器疾患,腎疾患)の関連について検討した.術後5年以上経過した2002年1月から2011年3月までの症例について生存解析した.
<結果>術後補助化学療法施行症例は41例(28.8%)だった.術後補助化学療法施行の有無と年齢(p=0.17),性別(p=0.33),腫瘍占拠部位(p=0.78),深達度(p=0.98),分化度(p=0.23),リンパ管浸潤の有無(p=0.83),静脈浸潤の有無(p=0.32),リンパ節転移個数(p=0.66)には有意な関連は認めなかった.合併症として高血圧(p=0.07),糖尿病(p=0.32),心疾患(p=0.09),慢性呼吸器疾患(p=0.07)は術後補助化学療法施行とは有意な関連は認めなかったが,脳血管疾患の既往のある患者では術後補助療法施行症例が有意に少なかった(p=0.03).生存に関する単変量解析では86歳以上(p=0.022),腫瘍占拠部位が直腸(p=0.028),リンパ節転移個4以上(p=0.01),術後補助療法非施行(p=0.048)が予後不良因子だった.多変量解析ではリンパ節転移個数4個以上(p=0.032)と術後補助療法非施行(p=0.023)が生存に関する独立予後不良因子であった.
<結論>75歳以上高齢者でも術後補助化学療法施行群は非施行群と比較して長期の生存を認めた.
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