演題

RS1-28-12-1

70歳以上の高齢者に対する大腸癌術後補助化学療法(CapeOX療法)に関する検討

[演者] 安 英男:1
[著者] 間中 大:1, 西川 泰代:1, 工藤 亮:1, 川口 清貴:1, 小西 小百合:1, 濱洲 晋哉:1, 西躰 隆太:1
1:京都桂病院 消化器センター・外科

【はじめに】
大腸癌(結腸癌,Rs直腸癌)の根治切除後の補助化学療法において,XELOXA試験によりCapeOX療法の有用性が示され,現在CapeOX療法は術後補助化学療法の1つの選択肢となっている.しかしながら,過去のプール解析からは70歳以上の高齢者では,非高齢者と比較すると有害事象が増加するとの報告がある.実臨床において明確な根拠がなく減量されていることも多い.過去にPradoらによって筋肉量と5-FUの有害事象が密接に関連することが報告されており,高齢者で有害事象の発現の増加は筋肉量が密接に関連している可能性がある.
【目的】
術後補助化学療法としてCapeOX療法を受けた70歳以上の患者を後ろ向きに検討し,早期の有害事象の発現とL3周囲の骨格筋量(CTで計測した面積)を身長の2乗で除した値(skeletal muscle index 以下SMI)との関連性について検討する.
【方法】
2014年10月から2016年5月までで,がん集学的治療研究財団JFMC48-1301-C4(ACHIEVE-2試験)に登録され,同一のプロトコール,同一の薬剤量(Capecitabine 750mg/m2 L-OHP 130mg/m2)で,術後補助化学療法CapeOX療法を受けた70歳以上の患者10例を対象とした.
【結果】
平均年齢は73.6歳(70歳-83歳)で,男:女=6:4であった.平均身長は160.9cm BMI 22.6kg/m2であった.SMIは中央値 526.2×10-6(282-906)であった.10例中で予定通り4コース施行できたのは4例であり,5例は早期に減量,1例は早期に副作用中止となっていた.RDIはCape 73.3% L-OHP 74.5%であった.有害事象の内訳は,好中球減少が4例,倦怠感が2例であった.予定投与を完遂できた4例のSMIの中央値は724×10-6で,早期減量あるいは中止となった6例のSMIの中央値は422×10-6であった.完遂群はSMIが有意に高く(p=0.038;Mann-Whitney U検定),高齢者の化学療法の忍容性にSMIが関連することが示された.
【結語】
70歳以上の高齢者に対するXELOX療法では,SMIを測定することで早期の有害事象を予測できる可能性が示唆された.今後,SMIに応じて減量して開始することを検討していく予定である.
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