演題

RS3-157-15-2

当院での切除不能進行再発大腸癌に対する原発部位を含めた予後規程因子の検討

[演者] 小林 弘典:1
[著者] 宮本 勝也:1, 坂下 吉弘:1, 二宮 基樹:1, 横山 雄二郎:1, 橋本 泰司:1, 大塚 裕之:1, 迫田 拓弥:1, 木建 薫:1
1:広島記念病院 外科

【背景】発生学上,左右の大腸は異なる胚葉に由来しており,右側大腸と左側大腸で大腸癌の予後に差があるという報告があり,大腸癌原発部位が予後因子である可能性が示されている.また原発部位により薬物療法の効果に差があるという報告もある.【目的】当院での切除不能進行再発大腸癌に対する原発部位を含めた予後規程因子について検討する.【対象・方法】当院で2007年7月から2016年6月までで化学療法を施行した切除不能進行再発大腸癌のうち,1次治療から分子標的治療薬を投与したECOG performance status (PS) 0,1の131例を対象とし,臨床背景因子について原発部位を含めた予後規程因子を後方視的に検討した.検討は年齢,性別,ECOG PS,原発部位,組織型,壁深達度,リンパ節転移,脈管侵襲,KRAS遺伝子変異,遠隔転移時期,転移臓器数,原発巣切除有無,遠隔転移切除有無,一次化学療法について生存率を比較した.原発部位に関しては盲腸から横行結腸を右側大腸,下行結腸から直腸を左側大腸とした.生存率に関してはKaplan-Meier法を用いLogrank検定を行った.【結果】単変量解析では原発部位,組織型,転移臓器数,原発巣切除有無,遠隔転移切除有無で生存率に有意差(p<0.05)を認めた.多変量解析を行うと左側大腸,原発巣切除あり,遠隔転移切除ありが独立した予後規程因子であった.原発部位に関して,右側大腸は34例,左側大腸は97例に認めた.原発部位と患者背景についてカイ二乗検定を用い比較すると右側大腸は有意に女性が多く(p=0.019),転移臓器数が多かった(p=0.005).高齢者,低分化腺癌,リンパ節転移陽性,リンパ管侵襲,KRAS変異型,原発巣非切除は右側大腸に多い傾向を認めたが有意差はなかった.生存期間中央値は右側大腸で17.5か月,左側大腸で31.3か月と有意に左側大腸で生存率は良好であった(p<0.001).【結語】当院の切除不能進行再発大腸癌では左側大腸および原発巣切除あり,遠隔転移切除ありが独立した予後規程因子であり,予後予測に有用である可能性があると考えられた.
詳細検索