演題

RS2-72-11-1

残胃癌リンパ節転移症例の検討

[演者] 須田 健:1
[著者] 星野 澄人:1, 立花 慎吾:1, 太田 喜洋:1, 渡辺 隆文:1, 下田 陽太:1, 伊藤 一成:1, 片柳 創:1, 勝又 健次:1, 土田 明彦:1
1:東京医科大学病院 消化器外科・小児外科

(目的)残胃癌では初回手術により新規リンパ流が確立されている可能性が考えられているが,いまだ不明である.残胃癌の新規リンパ流を把握し至適なリンパ郭清範囲を明らかにすることを目的とした.
(方法)1993年2月から2016年12月までに当教室において加療された幽門側切除後残胃癌のうち手術で切除された53例について検討した.初回病変良性群(B群)20例と悪性群(M群)33例に分類し検討した.
(結果)男性:女性=B群18:2,M群32:1.年齢はB群46~78,M群39~79.初回手術時再建法はB-I:B-II=B群5:15,M群31:2.占居部位は非断端部:吻合部:縫合部=B群2:17:1,M群18:4:11.占居断面部位はGre:Ant:Less:Post:Circ=B群5:1:11:1:2,M群8:1:21:3:0.肉眼型は0型:1型:2型:3型:4型=B群7:1:4:6:2,M群18:4:7:4:0.組織型は分化型:未分化型:その他=B群10:8:2,M群17:14:2.深達度はM:SM:MP:SS:SE:SI=B群5:3:2:2:5:3,M群6:8:7:9:3:0.病期(第13版)はIA:IB:IIA:IIB:IIIA:IIIB:IIIC:IV=B群8:1:2:2:3:2:2:0,M群14:6:7:3:2:1:0:0.郭清リンパ節個数=B群3~56 (中央値15個),M群0~40 (中央値7個).リンパ節転移は14例(26.4%).リンパ節転移(-):(+)=B群11:9,M群28:5.転移症例ではB-I:B-II=B群2:7,M群5:0.占居部位は非断端部:吻合部:縫合部=B群0:9:0,M群4:0:1.占居断面部位はGre:Ant:Less:Post:Circ=B群1:0:7:0:1,M群1:0:4:0:0.肉眼型は0型:1型:2型:3型:4型=B群0:0:3:5:1,M群2:1:1:1:0.組織型は分化型:未分化型:その他=B群4:5:0,M群1:3:1.深達度はM:SM:MP:SS:SE:SI=B群0:0:1:1:4:3,M群0:0:1:4:0:0.病期はIA:IB:IIA:IIB:IIIA:IIIB:IIIC=B群0:0:1:1:3:2:2,M群0:0:1:1:2:1:0.No.1,2,3,4,7,11は両群に転移陽性例があった.8例が再発し,リンパ行性:血行性:播種性= B群(6例)2:2:3,M群(2例)2:1:0(重複有).
(結語)転移リンパ節はほぼ所属リンパ節であった.B群ではNo.3に,M群ではNo.2に転移例が多くみられた.通常の郭清範囲で遜色ない可能性が考えられた.残胃癌のリンパ流を正確に把握するためにはSNNSの手技を用いることも一つの選択肢になりうると思われた.しかし残胃癌は症例数が限られているので多施設による症例登録による検討が必要である.取り扱い規約,ガイドラインの整備が望まれる.
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