演題

RS1-25-11-5

PGSAS-37を用いたセンチネルリンパ節理論による胃部分切除術の有用性評価

[演者] 川越 浩輔:1
[著者] 天辰 仁彦:1, 大久保 啓史:1, 上之園 芳一:1, 有上 貴明:1, 柳田 茂寛:1, 松下 大輔:1, 平原 徹志:1, 貴島 孝:1, 夏越 祥次:1
1:鹿児島大学大学院 消化器・乳腺甲状腺外科学

【背景】近年,他施設共同研究や多くの報告からSentinel Node理論に基づく胃部分切除などの縮小手術が検討されている.しかし,術後のQOLの観点から部分切除が本当に優れているのか否かについては未だ十分に検証されていない.今回我々は,胃癌術後ワーキンググループより報告されたPGSAS-37調査票を用いて術後1年目の術後機能障害について検討を行った.
【対象と方法】対象は2012年4月から2015年12月までに当科で早期胃癌に対して胃部分切除術を行った20症例.術後1年目に,PGSAS-37調査票を用いて外来受診時にアンケートを行った.胃部分切除術を行った20症例を多施設共同研究PGSAS統計キットを用いて,PGSASスタディの胃部分切除術群(n=85)と比較した.
【結果】当院部分切除術群とPGSAS部分切除術群において症状下位尺度(SS)を検討すると,当院部分切除群においてダンピング症状が軽度である傾向がみられた.一方で,食道逆流症状,腹痛症状,食事関連愁訴,消化不良,下痢症状,便秘症状には差がみられなかった.体重変化率は当院部分切除群:PGSAS群=-1.49%:-1.6%と有意差を認めないものの,当院部分切除群で体重減少が少なかった.また,生活状況では,一回食事量,補食必要度,食事不満度において差を認めなかった.
【結語】今回長期経過での術後障害では,当院部分切除群はPGSAS部分切除群とダンピング症状の他は差を認めなかった.これより,当院部分切除群はセンチネルリンパ流域郭清を併施する胃部分切除術にもかかわらず,PGSAS部分切除群と比較して術後機能障害は同程度であり,術後QOLおよび根治性を担保した縮小手術の観点から有用であると考えられた.
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