演題

RS1-20-10-3

アカラシアに対する外科治療法と手術成績

[演者] 矢野 文章:1
[著者] 小村 伸朗:3, 坪井 一人:1, 星野 真人:1, 山本 世怜:1, 秋元 俊亮:1, 増田 隆洋:1, 三森 教雄:1, 柏木 秀幸:2, 矢永 勝彦:2
1:東京慈恵会医科大学附属病院 消化管外科, 2:東京慈恵会医科大学附属病院 外科学講座, 3:西埼玉中央病院 外科

【背景と目的】経口内視鏡的筋層切開術(POEM)の開発以来,アカラシアに対する腹腔鏡下Heller-Dor法(LHD)の手術件数は減少の一途をたどっている.その一因として,現在わが国で全術式に対応できる施設が少ないことや患者に対して各術式の長短所が正確に伝わっていない可能性が挙げられる.今回,当院におけるアカラシアに対する術式の現状と手術成績を検討した.
【方法】当院でPOEMを開始した2016年1月から2016年11月までに,アカラシアにて初回手術を施行した30人(平均年齢46.1歳,女性13人)を対象とした.LHDをConventional法で施行した症例をC群 (n=16, 53%),Minimal invasive surgery法 (細径鉗子もしくはreduced port surgery) 施行例をM群(n=5, 17%),POEMをP群 (n=9, 30%)とし,患者背景,術前病態,手術成績を比較検討した.
【成績】患者背景では,年齢,性別,病悩期間に差は認めなかった (各p=0.964, 0.789, 0.643).術前病態も,拡張型,拡張度,ならびに最大拡張径に各群間で差はなかった (各p=0.539, 0.552, 0.434).手術成績では,P群の手術時間が短かった (p<0.001).その他,出血量,術中合併症,術後在院日数,術後満足度,術後逆流性食道炎発生率,術後酸分泌抑制薬投与頻度に差はなく,満足度は3群とも高かった (各p=1.000, 0.106, 0.938, N/A, 1.000, 0.162).
【結論】アカラシアの治療法としてPOEMを選択する患者は3割であり,短期手術成績では腹腔鏡手術とPOEMに差はなくいずれも良好であった.

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