演題

RS3-112-6-5

食道癌CRT後救済食道切除術の治療成績

[演者] 佐藤 中:1
[著者] 堀切 康正:1, 佐藤 琢爾:1, 岡田 尚也:1, 藤原 尚志:1, 海藤 章郎:2, 藤田 武郎:1, 木下 敬弘:2, 大幸 宏幸:1
1:国立がん研究センター東病院 食道外科, 2:国立がん研究センター東病院 胃外科

【目的】根治的化学放射線療法(dCRT)後の遺残・再発に内視鏡的なアプローチが困難な症例に対してサルベージ手術は有効な治療法である.しかし,救済食道切除においては高い合併症発生率が問題となるため,治療成績向上のためには安全な切除が必要となる.当科での手術手技の工夫とともに,治療成績について報告する.
【手術手技】右開胸アプローチを基本とする.気管壊死予防のため気管支動脈及び気管固有鞘を確実に温存し,気管前リンパ節は郭清しない.リンパ節郭清は状況により多少異なるが,領域制御のため郭清を手控えることはしていない.【方法】2005年12月~2013年12月まで食道癌dCRT後遺残・再発症例に対して救済食道切除を行った65例を対象とし,診療録をもとにretrospectiveに解析を行った.短期治療成績として周術期合併症(Clavien-Dindo分類≧Grade2 )の発生率と術後在院日数を評価した.長期治療成績として全生存期間(OS)を評価した.
【結果】[患者背景]男性/女性:63/2例. dCRT前Stage I/II/III/IV=6/24/24/11例. 開胸手術/胸腔鏡手術=64/1例. [術後短期成績]平均手術時間348分. 平均出血量:454ml. 後縦隔再建/胸骨後再建/胸骨前再建= 35/27/3例. [術後合併症]発生34例(52%). 縫合不全12例(18%). 反回神経麻痺10例(15%). 術後肺炎3例(4.6%). 膿胸2例(3%). 周術期関連死亡3例(4.6%). 平均在院日数26.3日. 癌遺残度R0/R1/R2=49/14/2例(R0切除75%). [術後長期成績]再発32例. 再発形式(重複例を含む); 局所/縦隔リンパ節/頸部腹部リンパ節/他臓器=2/9/5/18例. 1/3/5年生存率=67/39/31%.R0群3年生存率51%.
【結語】dCRT後の救済食道切除術では合併症発生率が高く,術後在院日数も延長が認められた.長期的にはR0切除では3年以上の生存も多く認められるため,合併症の克服が課題である.
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