演題

O2-57-6-4

下部消化管穿孔性腹膜炎・敗血症性DIC症例に対する周術期治療の検討:AN69ST膜およびDIC治療の効果

[演者] 山根 祥晃:1
[著者] 大井 健太郎:1, 福田 健治:1, 山根 成之:1, 建部 茂:1, 野坂 仁愛:1
1:山陰労災病院 外科

【緒言】下部消化管の穿孔は汎発性腹膜炎から容易に敗血症性ショックを来たし予後不良となる.今回,大腸穿孔による腹膜炎・敗血症症例について,周術期治療,予後について検討した.【対象】2012年1月~2016年12月,下部消化管穿孔により敗血症もしくはDICを来たし緊急手術ならびに集中治療を要した症例計33症例.【方法】A群(生存群,20例),B群(28日生存群,5例),C群(急性期死亡群,8例)の3群に分け,①重症度予後APACHE Ⅱ,②臓器障害度SOFAスコア,③急性期DIC診断基準の3項目を検討した.また各種パラメーターについても比較し,各群の周術期治療について検討した.【結果ならびに考察】①でA群 vs B群間に有意性あり,①+②および①+②+③にてA群 vs B群間,およびA群 vs C群間で有意性を認めた.DICは全体の50%を占め死亡例で多い傾向であった.①>20超が全体の8割を占め,自験例に重症例が多く含まれると思われ,敗血症に対するDIC対策が予後改善に有用な可能性が示唆された.血液浄化法としてのサイトカイン吸着血液ろ過膜であるAN69ST膜(SepXIRIS)によるCHDFが保険収載された2014年の前後での検討,およびDIC治療としてのヒト可溶性トロンボモジュリン(rhTM;リコモジュリン)の救命効果への影響についても,救命例と非救命例において比較検討した.AN69ST膜による血液浄化ならびにDIC治療薬は,下部消化管穿孔による汎発性腹膜炎由来の敗血症性DICの生命予後改善に寄与する可能性があり,今後さらなる症例の集積が必要と思われた.
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