演題

O2-86-13-5

組織酸素飽和度を好感度に評価する装置の研究開発

[演者] 堤 亮介:1
[著者] 池田 哲夫:1,2, 長原 一:3, 沖原 伸一郎:4, 瀧口 義浩:5, 佐伯 浩司:2, 中島 雄一郎:2, 沖 英次:2, 橋爪 誠:1, 前原 喜彦:2
1:九州大学病院 先端医工学診療部, 2:九州大学大学院 消化器・総合外科学, 3:九州大学大学院システム情報科学研究院 情報知能工学部門, 4:光産業創成大学院大学光加工・プロセス分野, 5:光産業創成大学院大学光情報・システム分野

【背景】術中に組織自体の酸素飽和度を非侵襲に可視化,数値化する方法は未だ存在しない.
【目的】非侵襲に組織の酸素飽和度を測定できる装置の開発と食道癌胃管再建術の血流評価を通してアルゴリズムを設定すること.
【開発装置】新開発したダブルビームスプリッター・トリプルGig-Eカメラでカラー,赤色および赤外光の分光画像を同時撮影し,画像演算により比と和の2つのアルゴリズムを設定し,組織のHb酸素飽和度と,うっ血と虚血の判別を行う.
【撮影方法】食道癌胃管再建術を施行した17名を対象に,右胃大網動脈を基準点とし,A点(胃管に右胃大網動脈最終枝が流入する点),B点(胃管先端より2cm)の2点の酸化度・うっ血度を基準点と比較し,設定したアルゴリズムを検証した.胃管の左右胃大網動脈の交通,血圧,HCT,Sao2および術後合併症を記録し,血流判定と比較した.
【結果】各点は酸化度の高い群,酸化度・うっ血度ともに低い群,酸化度は低いがうっ血度が高い群の3群に分かれた.この結果をもとに作成したアルゴリズムにより,血流良好群・虚血群・うっ血群に分類可能であった.判定はA点:良好16名,虚血0名,うっ血1名,B点:良好8名,うっ血4名,虚血5名 であった.B点では胃大網動脈の交通がない症例で有意に酸化度が低下し(P=0.0105),6例中5例虚血,1例うっ血であった.全例を通して死亡およびリークはなかった.【考察】反射光による組織血流測定法は簡便で,アルゴリズムはHbが分布するあらゆる組織に応用可能と考えられる.【結論】複数の大学教室と企業の協力によって,新規的な医療機器の開発が可能であった.

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