演題

O2-91-14-4

胆膵手術における術前シミュレーションと術中ナビゲーション

[演者] 佐藤 彰一:1
[著者] 眞木 治文:1, 渡邊 一輝:1, 長尾 厚樹:1, 里舘 均:1, 奈良 智之:1, 古嶋 薫:1, 針原 康:1, 別宮 好文:2
1:NTT東日本関東病院 外科, 2:埼玉医科大学総合医療センター 肝胆膵外科・小児外科

肝胆膵外科における術前シミュレーションは,SYNAPSE VINCENT(富士フイルム)に代表されるソフトの普及により,主に肝切除を対象として発達してきた.一方,膵頭十二指腸切除術(PD)や膵体尾部切除術(DP)などの胆膵手術においては,肝切除のような臓器の容積計測は不要であるが,術前に血管解剖を十分に把握しておく必要があり,3次元画像構築の意義は大きい.しかし,胆膵手術を想定したアプリケーションは未だ開発されていない.
われわれは胆膵手術においても術前シミュレーションを行うべく,ダイナミックCTの画像をSYNAPSE VINCENTへ転送し,既存の肝臓解析アプリケーションを用いて腹腔動脈や上腸間膜動脈,門脈,膵臓,脾臓,胆管,腫瘍等の3次元画像構築を行っている.膵臓・脾臓の抽出の際は,3D編集のスマートトラッキング機能を用いると非常に容易である.
2015年7月以降,PD 62例,DP 22例に対して上記のシミュレーションを施行した.PDにおいては膵下縁や門脈分枝との位置を比較することで下膵十二指腸動脈を同定し先行処理を行うことができた.また血管解剖に破格がある25症例(24%)においても血管の同定や切離に際して滞りなく手術操作を進めることが可能であった.
さらに,2015年8月以降はタブレット端末に上記のシミュレーション画像を転送して術野の画像上に実物大の3次元画像をリアルタイムに表示するナビゲーションを導入し,血管の同定に有用であると考えている.
術前シミュレーションの具体的な画像構築法と,術中ナビゲーションへの応用について述べる.

詳細検索