演題

O2-91-14-3

320列MDCTを用いた膵周囲血管解剖における術前診断の有用性~Mesenteric approach による術中対比を通して

[演者] 家出 清継:1
[著者] 中尾 昭公:1, 大島 由記子:1, 大島 健司:1, 木村 保則:1
1:名古屋セントラル病院 消化器外科

【背景】 癌に対する基本手技は, non-touch isolation 下の切除であり, 膵頭十二指腸切除術(PD)においては, Mesenteric approach による Isolated PDが理想である.
膵周囲の血管解剖は複雑であり個体差が大きく, PDを安全に行う上でその理解は重要である. CT技術の発達により, 術前に膵周囲血管解剖を正確に把握できるようにはなってきたが, どの程度信頼することができるかは,外科医にとって重要な問題である.
【方法】2014年10月~2016年9月に, 320列MDCTによる術前評価を行い, Mesenteric approach によるPDを施行した50例が対象である. 3D構成画像からは臓器と動静脈の位置関係や小血管の把握に限界があるため, 2D-MDCT画像より作図を行い, 術中確認を行った.
【結果】
下膵十二指腸動脈, 中結腸動脈,右結腸動脈,副左結腸動脈,空腸動脈は術前診断と手術所見が一致した. 背側膵動脈及び右胃動脈はそれぞれ, 98%及び80%の正診率であった. 左胃静脈,下腸間膜静脈,左結腸静脈,空腸静脈,右結腸静脈,副右結腸静脈及び右胃大網静脈は術前診断と手術所見が一致した. 下膵十二指腸静脈, 前上膵十二指腸静脈, 後上膵十二指腸静脈,背側膵静脈,中結腸静脈及び右胃静脈はそれぞれ, 92%, 94%, 82%, 88%, 98%, 及び 54%の正診率であった.
【結論】 320列MDCTの2次元画像を基にした膵周囲血管解剖の術前診断は, 実際の Mesenteric approach を用いたPD に際して, 正確であり信頼できる有用な方法である.
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