演題

O2-67-9-1

切除不能膵癌に対する術前化学(放射線)療法の有用性

[演者] 播本 憲史:1
[著者] 副島 雄二:1, 吉住 朋晴:1, 福澤 謙吾:2, 前田 貴司:3, 梶山 潔:4, 岸原 文明:5, 内山 秀昭:6, 辻田 英司:7, 前原 喜彦:1
1:九州大学大学院 消化器・総合外科学, 2:大分赤十字病院 外科, 3:広島赤十字・原爆病院 外科, 4:飯塚病院 外科, 5:製鉄記念八幡病院 外科, 6:松山赤十字病院 外科, 7:九州がんセンター 肝胆膵外科

【目的】膵癌は切除が唯一の根治治療であるが,切除のみでは長期生存が困難であり化学療法を含めた集学的治療法の確立が急務である.化学(放射線)療法(NAC(RT))後のconversion surgeryの意義については確立されていない.今回,切除不能膵癌に対してNAC(RT)を施行した症例を後ろ向きに集積し,その短期,長期治療成績を検討する.
【対象・方法】九州大学消化器・総合外科と関連6施設において2005年1月から2016年11月の期間に切除不能膵癌に対してNAC(RT)を受けその後に膵切除術を受けた患者14名を対象とした.術前の画像によって局所進行(LA),遠隔転移(M)に分類した.
【結果】観察期間中央値420日(51-2813日),男10名女4名,平均年齢65.4歳(51-81),腫瘍局在 頭部/頭体部/体尾部 10/1/3,切除不能の理由はLA/M 10/4,NAC/NACRT 5/9,レジメン FOLFIRINOX/nab-PTX+GEM/GS/GEM/S 3/3/5/1/2,化学療法開始から手術までの期間227日(60-770),治療効果PR/SD 12/2,術式(PD/DP/DPCAR/TPCAR) 10/1/2/1,血管合併切50%(7/14) (PV6/A3同時含む), R0/R1 12/2(R0率85.7%),膵液漏(≧GradeB)14.3%(2/14),手術死亡率7.1%(1/14).2年生存率 90.9%(LA:100%, M:66.7%, NAC:66.7%, NACRT:100%).2年無再発生存率 60.4%(LA:72.9%, M:0%,NAC:0%, NACRT: 71.4%)であった.
【結論】膵癌に対するNAC(RT)後のconversion 症例はOS,RFSとも良好な成績であり,周術期のmortality, morbidityともに妥当であった.しかしながら遠隔転移を有する膵癌に対するNACは限界がある可能性がある.統一したレジメンによる今後の前向き試験の結果が待ち望まれる.
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