演題

血液バイオマーカー(apolipoprotein A2 isoforms)を用いた効率的な膵がん検診法開発の可能性

[演者] 本田 一文:1
1:国立研究開発法人 国立がん研究センター 早期診断バイオマーカー開発部門

膵がんは日本および米国のがん死亡率4位で,予後が不良な固形腫瘍である.膵がんでは外科切除が最も信頼性の高い治療戦略である.しかしながら患者の多くが特徴的な臨床症状を示さないため,その80%が進行期膵がんで,外科治療の適応外である.膵がん死亡率低減のための効率的な膵がんスクリーニング法の開発は,「緊急性が高く,充足されていない医療ニーズ」のひとつである.
膵がん発生率を考えると,侵襲性の高い方法を用いた一般集団からの膵がんスクリーニングは現実的ではない.膵がんおよび前がん病変を非侵襲性バイオマーカーで一般集団から囲い込み,その後侵襲性が高い検査でそれら疾患を発見する戦略は,早期治療介入やリスク層別化を利用した生活習慣の改善により,膵がん死亡率の減少に貢献する可能性がある.われわれは,最近,膵がんやそのリスク疾患で変動するapolipoprotein A2 isoforms (apoA2-i)を同定し,体外診断用キットを開発中である.本会では,血液バイオマーカーを用いた効率的な膵がん検診法開発の可能性について検討したい.
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