演題

O3-136-12-2

腹腔鏡下総胆管切石術の現状と適応拡大

[演者] 奥村 拓也:1
[著者] 鈴木 憲次:1, 甲賀 淳史:1, 山下 公裕:1, 礒垣 淳:1, 川辺 昭浩:1, 木村 泰三:1
1:日本医療機能評価認定病院富士宮市立病院 消化器外科

胆管炎は急速に全身状態を悪化させる.当科で手術した総胆管結石合併症例203例の検討では,急性胆道炎合併症例が163例80.3%であり,胆道炎がなくても胆汁鬱滞所見を有する症例が14例6.9%にあった.このような現状では早急な内視鏡的処置が先行されるためLCBDEの適応は限局的である.しかし,内視鏡的処置困難症例では直接胆管にアプローチできるLCBDEは良い適応である.また乳頭機能温存が期待できることもあり,ニーズもある.【目的】LCBDEの操作を①総胆管展開②総胆管切開部③胆道鏡操作④胆道ドレナージに分け,操作の限界を検討した.【対象】2008年4月より総胆管結石合併症例203例(内視鏡的処置+腹腔鏡下胆嚢摘出術(以下EST+LC)群155例,LCBDE群46例,PTCD+LC群2例)【結果】①EST+LC群の24症例15.5%内9例が慢性胆嚢炎による瘢痕化,15例が中等症急性胆嚢炎による壊疽が原因で胆嚢管までアプローチできず,総胆管展開困難と思われた.LCBDE群は2例4.3%であり,術後(胃癌および胆嚢摘出)瘢痕が原因であった.以下LCBDEのみで検討.②総胆管切開部:経胆嚢管2例,総胆管切開26例,胆嚢管総胆管移行部切開18例.③胆道鏡操作:結石把持困難でEHLおよびYagレーザーによる破砕症例6例13.0%.④T-tube5例,C-tube3例,Primary closure36例(径胆嚢管法2例は除く).この内胆汁漏は5例11.4%にあり,3日以上持続した2例にERBDを行った.ペンローズ型腹腔ドレナージの逸脱が原因であった.【まとめ】総胆管にアプローチできれば,総胆管切開方法,胆道鏡の操作,胆道ドレナージの操作はLCBDEでも可能であった.総胆管アプローチが困難になる急性胆道炎合併時では内視鏡的胆道減圧を先行させたほうが無難と思われた.内視鏡的・手術的に総胆管アプローチが不可能と思われる肝十二指腸間膜操作後の症例は PTCDで対応するのが最善と思われた.
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