演題

O3-136-12-1

急性胆嚢炎に対する超音波内視鏡ガイド下経胃十二指腸的胆嚢ドレナージ後の腹腔鏡下胆嚢摘出術の経験

[演者] 松村 優:1
[著者] 河口 義邦:1, 松原 三郎:2, 伊佐山 浩通:2, 有田 淳一:1, 金子 順一:1, 阪本 良弘:1, 長谷川 潔:1, 小池 和彦:2, 國土 典宏:1
1:東京大学大学院 肝胆膵外科学, 2:東京大学大学院 消化器内科学

背景:中等症以上の急性胆嚢炎(AC)には早期胆嚢摘出術が推奨されるが,全身状態が不良な場合は胆嚢ドレナージが選択肢となる.超音波内視鏡ガイド下経胃十二指腸的胆嚢ドレナージ(EUS-GBD)はまだ確立された手技ではないが,経皮経肝胆嚢ドレナージと異なり内瘻化が可能な利点がある.一方で,同手技後の腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の有用性・安全性に関する評価は確立していない.方法: 2016年9月までにACに対しEUS-GBD後(Fig.1,2)に待機的にLCを施行した10症例の周術期因子を評価した.結果:EUS-GBD施行後の手術迄の待機期間は中央値80(60-128)日,手術時間は187(86-276)分,出血量は67(0-270)mLであった.重症合併症は認めなかった.食事再開は3(1-5)日であり,術後在院日数は7(4-11)日であった.前期(n=5)と後期(n=5)の比較では,待機期間に差はなかった:前期82(60-82)日vs.後期77(58-128)日,p = 0.55.手術時間は後期で有意に短縮し,出血量も減少傾向であった:手術時間,前期23(159-276)分 vs. 後期148(86-215)分,p = 0.01; 出血量,前期50(0-270)mL vs. 後期0(0-10)mL, p = 0.057.前期では術中に内瘻チューブを内視鏡的に抜去していたが,後期では術前に経鼻チューブ(Fig.3)に入れ替えてICGを注入し,蛍光イメージングで瘻孔同定を施行している(Fig.4).前期では2例で開腹移行したが,後期では開腹移行はなかった.瘻孔閉鎖は,5例に自動縫合期(Fig.5),3例で結紮を用いた.結語:EUS-GBD後のLCはlearning curveが存在するものの,安全に施行可能であった.外瘻を要さず待機可能であり,患者満足度の高い治療法となりうる.

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