演題

O2-97-15-1

当科における肝内胆管癌の治療戦略

[演者] 大野 吏輝:1
[著者] 金本 真美:1, 藤井 正彦:1, 大谷 広美:1, 原田 雅光:1, 河﨑 秀樹:1
1:愛媛県立中央病院 消化器外科

【背景】肝内胆管癌に対する外科治療において,腫瘍局在による術式の選択やリンパ節(LN)郭清の意義,術後補助化学療法の有効性など未だ明確なコンセンサスは得られていない.
【対象と方法】2007年4月から2016年9月までに当科で切除した肝内胆管癌52例の長期治療成績を後方視的に解析し,適切な治療戦略について検討した.
【結果】観察期間中央値470(9-3376)日.年齢74(41-88)歳,男女比33/19.腫瘍局在は末梢型/肝門型35/17,術式はHr0/S/1/2/3 7/5/7/31/2.病理組織学的進行度はpStgageI/II/III/IVa/IVb 7/17/11/13/4.全症例の5yOSは48.4%,5yRFSは24.5%であり,LN郭清は25例(48.1%)に施行され,pN1症例は有意に予後不良であった(3yOS:28.6%vs69.9%,p=0.0103).肝門型は末梢型と比較してLN郭清例が多く(94.1%vs25.7%,p<0.0001),pN1症例も高率であり(47.1%vs20.0%,p=0.0433),予後も不良であった(3yOS:44.1%vs66.8%,p=0.0413).末梢型で郭清を施行しpN0であった症例の予後は,非郭清例と同等であった(3yOS:75.0%vs76.4%,p=0.95).pN1症例は予後不良であったが(3yOS:27.8%),LN郭清を行い,補助化学療法を追加することで4年以上の長期生存が得られた症例を1例認めた.肝門型のうち補助化学療法施行群は非施行群と比較して予後が良い傾向であった(p=0.116).再発部位として末梢型は肝が最も多く,肝門型は局所,LN,腹膜が多かった.肝単独再発を認めた末梢型6例に対する治療は肝切除4例,ラジオ波焼灼療法1例,化学療法1例であり,3例に肝再々発を認めたが全例現在生存中である.
【結語】cN0である末梢型肝内胆管癌に対する予防的LN郭清の意義は乏しい.pN1症例は予後不良ではあるが,肝門型肝内胆管癌やcN1である末梢型肝内胆管癌に対しても,積極的なLN郭清を行い術後補助化学療法を追加することで長期生存が得られる可能性がある.また肝単独再発症例に対しても再切除を含めた集学的治療が予後の改善に寄与する可能性がある.
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