演題

O2-96-15-3

肝内胆管癌における局在・浸潤形式別悪性度

[演者] 森根 裕二:1
[著者] 島田 光生:1, 居村 暁:1, 池本 哲也:1, 岩橋 衆一:1, 齋藤 裕:1, 吉川 雅登:1, 寺奥 大貴:1
1:徳島大学病院 消化器・移植外科

【はじめに】
肝門部領域癌の定義により,肝内胆管癌発生部位基準が明確となった.今回,肝内胆管癌切除例の浸潤形式による治療成績を検討するとともに生物学的特性を解析し,治療戦略について検討する.
【検討】
1. 予後規定因子:肝内胆管癌62切除例を末梢型(PE:n=41)・肝門浸潤を伴う末梢型 (PI:n=11)・肝門部領域型(肝門浸潤伴う)(PH:n=10)に分類し,比較検討した.
2. 腫瘍悪性度:腫瘍生物学的特徴をHDAC1/HIF-1により評価した(n=35).
3. 補助化学療法の効果:非治癒切除(R1.2),LN転移,肝内転移例における術後GFP補助療法の意義を検討した.
【結果】
1. 進行度・根治度に有意差を認めなかったが,・PHは肝門浸潤(b3),PIは腫瘍径が有意に大きかった(PE vs. PI vs. PH = 4.4 vs. 5.7 vs. 3.1cm).5生率はPE:43.5%,PH:20%で,PIに5年以上生存を認めなかった(5生率:PE vs. PH p=0.24,PE vs. PI p=0.0003,PH vs. PI p=0.22).多変量解析にて肝門浸潤陽性(PI+PH)(HR2.677, p=0.034),vp陽性(HR2.179, p=0.049)が独立予後不良因子として同定された.
2. HDAC/HIF-1ともに陽性群の予後は有意に不良で,HDAC/HIF-1発現に相関を認めた.また両分子ともにCA19-9値(>300U/ml)と相関し,バイオマーカーとしての可能性が示唆された.
3. 3因子を有する進行肝内胆管癌62例中29例(46.8%)で,GFP補助療法は,それぞれ9例(31.0%)に導入した.
【結語】
肝内胆管癌の肝門浸潤例の予後は不良で,悪性度は末梢型+肝門浸潤型≧肝門部領域型≫末梢型と考えられる.またCA19-9による腫瘍悪性度評価の可能性が示された.術後補助療法の効果も見込まれるが,新規抗癌療法や導入時期などの問題解決が望まれる.
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