演題

O1-50-18-1

画像所見から見た直腸癌側方転移の検討

[演者] 真鍋 達也:1
[著者] 永吉 絹子:1, 貞苅 良彦:1, 藤田 逸人:1, 永井 俊太郎:1, 宮坂 義浩:1, 大内田 研宙:1, 大塚 隆生:1, 永井 英司:1, 中村 雅史:1
1:九州大学大学院 臨床・腫瘍外科学

(はじめに)JCOG0212試験により直腸癌に対する側方リンパ節郭清の必要性が示されたが,術前検査の深達度やリンパ節の大きさによる詳細な評価は明らかではない.当科ではガイドラインに従い腫瘍下縁が腹膜反転部を超えるcT3以上and/or cN1以上の直腸癌に対し側方郭清を行っている.今回,術前画像評価をもとに側方転移率を検討したので報告する.
(対象と方法)2001年以降側方郭清を施行した直腸癌のうち術前画像(造影CT and/or MRI and/or PET)が確認できる114例を対象とした.間膜内リンパ節(MLN)・側方リンパ節(LLN)を①6mm以上の場合と②大きさを問わずリンパ節が確認できる場合で陽性率を検討し,病理学的側方転移陽性率(術後の側方リンパ節再発を含む)を比較検討した.観察期間中央値は1509日であった.術前加療施行例は,術前加療前の画像で評価した.
(結果)平均年齢60歳,男性73例,女性41例,術式は括約筋温存65例,直腸切断46例,骨盤内蔵全摘3例,側方リンパ節郭清個数は平均19.2個,アプローチ別(腹腔鏡70例,開腹44例)では平均21.1個vs 16..3個(p=0.005)で,病理学的LLN(pLLN)陽性は17.5%であった.cT3以上のpLLN陽性は18.8%,pT3以上では19.5%であった.短径6mm以上のリンパ節を転移陽性とした場合,cN0のpLLN陽性は1例(1.9%),LLNに関してはpositive predictive value (PPV) 56.5%,negative predictive value (NPV) 92.3%であった.LLNの偽陰性は7例(6.4%)であった.大きさを問わない場合はMLN陽性13例(11.4%),LLN陽性10例(8.7%)ずつ増加し,cN0ではpLLN陽性はなく,LLNに関しては,PPV 57.6% NPV 98.8%であった.術前加療は36例(NAC30例,NCRT6例)に施行され,PPVはMLN29.7%,LLN53.8%で,非施行群はそれぞれ58.1%,60%であった.
(まとめ)画像上LLN短径6mm以上もしくは大きさを問わない場合ともに偽陰性は少なく,側方郭清適応の参考所見になると思われた.LLNは偽陽性が少なく,大きさを問わず評価することが有用と思われた.
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