演題

がん免疫療法の進歩に伴う今後の新規治療法の開発

[演者] 中面 哲也:1
1:国立がん研究センター 先端医療開発センター

がん免疫療法は,手術,抗がん剤,放射線治療に続く第4の治療法として古くから期待されてきたが,これまではその期待に十分にこたえることができなかった.しかし,近年,抗PD-1抗体などのいわゆる免疫チェックポイント阻害抗体の登場により,その劇的かつ長く効く抗腫瘍効果は世界を驚かせ,さらには,CD19を標的としたCAR-T細胞療法はCD19陽性造血器腫瘍に対して極めて高い奏効率を示し,今や,がんに対する免疫の存在,それらの治療法の有効性について疑う者はいなくなった.また,それに伴い,腫瘍特異的変異抗原(ネオアンチゲン)が注目されており,今や,患者個別のネオアンチゲンを同定してのそれらを標的とした個別化ペプチドワクチン療法の臨床試験も欧米では始まっている.一方で,日本で本格的に取り組んできた共通自己抗原を標的としたペプチドワクチン療法は未だ承認されたものがなく,開発に苦戦している.本発表では,前半に,近年有効性が示されたがん免疫療法やネオアンチゲンについて概説し,後半は,我々が取り組んでいるがんに対する免疫療法の開発状況を紹介する.
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