演題

O3-158-15-3

大腸癌肝転移に対する肝切除術前予後予測biological markerとしての血中CRP/Alb比, CEA値の有用性の検討

[演者] 後町 武志:1
[著者] 堀内 堯:1, 春木 孝一郎:1, 鈴木 文武:1, 恩田 真二:1, 坂本 太郎:1, 松本 倫典:1, 脇山 茂樹:1, 石田 祐一:1, 矢永 勝彦:2
1:東京慈恵会医科大学附属病院 肝胆膵外科, 2:東京慈恵会医科大学附属病院 消化管外科

【背景・目的】
肝切除後予後予測には肝転移Grade分類が用いられているが,biological markerを用いた予後予測は未だ確立されていない.今回大腸癌肝転移(CRLM)例の肝切除術後予後予測因子を検討し新規gradingについて検証した.
【対象・方法】
当院で2003年4月-2014年10月にCRLMに対し肝切除を行った128例(年齢39-90(中央値65)歳,男:女=90:38)につき年齢(歳,<65 vs >=65),性別,肝切除時期(同時vs 異時),肝転移H-因子,原発巣リンパ節転移(N-因子),肝転移Grade,肝切除術式(partial vs anatomical),術前・術後化学療法,術前血清CEA(cutoff: 19 ng/ml),CA19-9(cutoff: 23 U/ml)),血清CRP/Alb(cutoff: 0.04)比,好中球/リンパ球比(NLR)(cutoff: 1.71)が肝切除後の生存率に与える影響について検討した.
【結果】
年齢(p = 0.907),性別(p = 0.643),手術時期(p = 0.767),H-因子(p = 0.855),肝転移Grade(p = 0.059),肝切除術式(p = 0.334),術前・術後化学療法の有無(p = 0.382,p = 0.350),CA19-9値(p = 0.816),NLR(p = 0.353)には生存率に有意差を認めなかった.N-因子(p < 0.001),CEA(p = 0.034),CRP/Alb比(p = 0.037)低値群では有意に生存率は良好だった.CEA,CRP/Alb比共に低値群(図1, L群)ではそれ以外の群より有意に生存率が良好であったため(図1, p = 0.006),同因子とN-因子で新たな予後予測を行ったところ(図2),良好な階層化がえられた(p = <0.001).
【結論】
原発巣リンパ節因子,術前CEA,CRP/Alb値は予後予測に有用であり,それらを用いた新規予後予想Gradeは術後の生存率予測に有用である可能性が示唆された.

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