演題

O1-1-6-5

食道切除後胃管再建の臨床試験による評価と次なる方策

[演者] 中森 幹人:1
[著者] 中村 公紀:1, 尾島 敏康:1, 勝田 将裕:1, 早田 啓治:1, 岩橋 誠:2, 辻 俊明:1, 加藤 智也:1, 山上 裕機:1
1:和歌山県立医科大学医学部 外科学第二教室, 2:和歌山労災病院 外科

【背景】食道切除術における我が国のNationwide web-based databaseの解析 (Ann Surg. 2014)では,overall morbidityと縫合不全率に関して,従来の開胸手術に比べ,胸腔鏡下手術の成績が不良という解析であった.食道切除の再建について考えた場合,縫合不全と吻合部狭窄に関しては,各施設より様々な報告はあるものの,臨床試験としての手順を経た評価は極めて少ないのが現状である.このことを踏まえ,食道癌術後胃管再建に関する臨床試験を行った.【臨床試験の実際】2010年8月より食道胃管吻合におけるcircular stapler (CS)に対する三角吻合 (TS)の有意性を検証するランダム化比較試験 (UMIN000004848)を開始し,100例を登録した(付図参照).【結果】CS群とTS群の両両群における臨床的背景には差は無く,術後12ヶ月以内での内視鏡的拡張を必要とする吻合部狭窄はCS群が17%, TS群が18.6%で差を認めなかった.また,縫合不全はCS群が10.6%, TS群が2% (p=0.073)と,統計学的には有意差を認めなかった.【考察と方策】食道癌術後胃管再建に関して,臨床試験を行うことで評価をすると,ゴールデンスタンダードを決めることは現実的には難しいと考えるが,胃管再建あるいは回結腸再建を含めた機能的端々吻合の臨床試験を開始している.

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