演題

O1-1-6-2

Circular Staplerを用いた胸骨後胃管再建,頸部吻合における吻合部狭窄-リスク因子の解析とその対策-

[演者] 細井 敬泰:1
[著者] 安部 哲也:1, 植村 則久:1, 川上 次郎:1, 清水 泰博:1
1:愛知県がんセンター中央病院 消化器外科

【背景】胸骨後胃管再建における頸部吻合は,縫合不全の対応が容易であり整容性が保たれることが利点である.吻合法としてCircular Stapler(CS)が汎用されているが,縫合不全や吻合部狭窄が生じやすく術後経過やQOLに大きな影響を及ぼす.
【目的】胸骨後胃管再建におけるCSを用いた頸部吻合に伴う吻合部狭窄のリスク因子を明らかにし,その対策を検討する.
【対象と方法】2011年4月から2016年3月までに当科で胸部食道癌に対して食道切除が行われた328例のうち,胸骨後胃管再建でCSを用いて頸部吻合が施行された236例を対象とし,吻合部狭窄におけるリスク因子を検討した.また,CS径によりCS 25mm(116例)とCS >25mm(120例)の2群に分けて,吻合部狭窄との関連を調査した.2011年1月から2014年1月まではCS 25mm,2014年2月からはCS >25mmを基本とした.
【結果】吻合部狭窄のリスク因子は単変量解析で閉塞性肺疾患(FEV 1.0%<70%),BMI>25,NSAIDs投与,CS 25mm,縫合不全であった.多変量解析ではBMI>25(OR: 2.36, p=0.0026),縫合不全(OR: 9.27, p=0.0001),CS 25mm(OR: 3.42, p<0.0001)の症例で有意に吻合部狭窄が多かった.10回以上の拡張術を必要とした難治性吻合部狭窄は,縫合不全(OR 4.11, p=0.0257),術後90日以内の吻合部狭窄(OR 6.68, p=0.0276)の症例で有意に多かった.CS径による2群比較では吻合部狭窄がCS >25mmで有意に少なかった[CS 25mm : 62例(53%)vs CS >25mm:28例(23%), p<0.0001].縫合不全[CS 25mm:12例(10%)vs CS >25mm:7例(6%), p=0.2010]を含め,他の合併症では両群に差を認めなかった.
【結論】
BMI>25,縫合不全,CS 25mmが吻合部狭窄の独立したリスク因子であった.CS 25mmでは吻合部狭窄が53%と非常に高かった.CS >25mmでは縫合不全の増加はなく,吻合部狭窄は23%と1/2以下に減少した.胸骨後胃管再建における頸部吻合においてはCS >25mmを使用すべきである.
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