演題

O3-123-9-1

IPMN切除症例からみたIPMN/MCN 診療ガイドライン2012の問題点

[演者] 藤野 泰宏:1
[著者] 柿木 啓太郎:1, 山下 博成:1, 大山 正人:1, 大坪 大:1, 杉山 宏和:1, 大村 典子:1, 安田 貴志:1, 今西 達也:1, 富永 正寛:1
1:兵庫県立がんセンター 消化器外科

【目的】 当院にて手術を施行したIPMN 症例をIPMN/MCN 診療ガイドライン2012 に準じて再評価を行い,手術適応の問題点を検討.
【方法】2000年1月より2016年10月までに当院にて切除したIPMN86例を術前画像所見・病理組織診断などをもとに解析.high-grade dysplasia以上を悪性とした.

【成績】
年齢69.3(51-82),男/女=58/28,主膵管型/混合型/分枝型=17/42/27であった.病理学的所見では浸潤癌 15例,high-grade dysplasia 35例,intermediate grade dysplasia 33例, low-grade dysplasia 3例であった.術式はTP 6例,PD(SSPPD含む)57例 DP 23例であった(術前EUS/IDUS及び術中迅速診断において切除範囲決定).
診断に関しては,high-risk stigmata に相当するのは48例であり38例がhigh-grade dysplasia 以上であった.またworrisome featuresを示したのは35例であり,19例がEUS所見等から手術適応で,うち7例がhigh-grade dysplasia 以上であった.またworrisome featuresを示した35例中,手術適応でなかった16例中5例がhigh-grade dysplasia 以上であった.high-risk stigmata,worrisome features ともに示さなかった3例はすべてintermediate grade dysplasiaであった.単変量解析ではenhanced solid component(yes/no),mural nodule(yes/no),膵管径8.3mm(以上/未満), DM(+/-)が良悪性判定に有意であったが,嚢胞径や結節径は有意でなかった.
病理学的検索では,リンパ節転移陽性例は4例でいずれも1群(第7版規約)であった.TP6例中5例で主膵管に広範囲にhigh-grade dysplasia 以上の病変が広がっていた.

【結論】
IPMN/MCN 診療ガイドライン2012におけるhigh-risk stigmataは比較的手術適応に関して有用であった.一方,worrisome features に関して更なる検討が必要と考えられた.
術式としては浸潤癌症例を除けば縮小手術が可能と考えられたが,側方進展については尚検討を要した.
詳細検索