演題

O2-95-15-1

局所進行直腸癌に対する集学的治療;術前化学療法と術前照射療法の治療選択と治療効果

[演者] 滝口 伸浩:1
[著者] 早田 浩明:1, 外岡 亨:1, 池田 篤:1, 鍋谷 圭宏:1, 知花 朝史:1, 寺中 亮太郎:1, 星野 敢:1, 千葉 聡:1, 高山 亘:1
1:千葉県がんセンター 消化器外科

【目的】局所進行直腸癌に対する集学的治療として術前照射療法(R)と術前化学療法(C)を使い分けて治療してきた.両者の治療選択と治療効果の相違を検討した.
【方法】R群は術前深達度診断でT3 masssiveを対象に経口抗癌剤の併用で42.6Gyを4週間で施行した.C群は骨盤内臓器浸潤や明らかな側方転移を有する局所進行直腸癌を対象とし,mFolfox6/XELOX+ bevacizumab療法を3ヶ月施行後手術とした.
【結果】R群45例(男:女40:5)とC群34例(男:女23:11)の集積があり,年齢はR群58.2±10.4歳,C群62.6±9.2歳であった.R群は全例Rbを中心とした症例であり,術前T3 massive症例が43例.C群はRbにかかる腫瘍が22例で,Ra,RS が12例.術前T4b;23例でcN2以上が21例を占め,26例(76.5%)が化学療法に先行して人工肛門造設.病理深達度はR群pT2; 8例,pT3; 34例,pT4b;1例,CR2例で,C群はpT2;1例,pT3;16例,pT4b;12例,CR3例であった.pN(0:1:2:3)はR群28例:8例:5例:4例,C群13例:7例:7例:7例であった.組織学的効果判定では,R群Gr1a;7例,Gr1b;12例,Gr2;24例,Gr3;2例でpRM0;43例,pRM1;2例であった.C群ではGr1a;19例,Gr1b;8例,Gr2;4例,Gr3;3例でpR0;21例pR1;7例であった.画像による腫瘍径縮小率はR群 35.1±17.9%,C群34.6±22.7%.CEA減少率(高値例)は,R群47.0%±28.2%,C群57.4%±28.7%であった.術式 (APR:sLAR:LAR:TPE)は,R群14:29:1:1,C群14:13::2:5,手術合併症はCRT群35.6%,C群44.1%であった.
R群は再発17例中,肺転移10例,局所4例であった.C群は10例が再発し,いずれもRbにかかる症例で,肺転移3例,局所3例であった.R群5年生存率75.1%,C群78.9%(R0-1症例)であった.
【結論】局所進行直腸癌に対する術前照射は,局所治療としてpRM0としての予防効果が得られたが,肺転移再発が目立った.術前化学療法は,他臓器浸潤やリンパ節転移の目立つ症例に行われ,局所のみならず全身への治療としての有用性が期待される.
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