演題

O2-93-15-5

局所進行下部直腸癌に対するXELOX+ベバシズマブ療法後TMEの治療成績

[演者] 長谷川 順一:1,6
[著者] 西村 潤一:2,6, 水島 恒和:2,6, 竹山 廣志:3,6, 安井 昌義:4,6, 畑 泰司:2,6, 松田 宙:2,6, 根津 理一郎:5,6, 土岐 祐一郎:2,6, 森 正樹:2,6
1:大阪労災病院 外科, 2:大阪大学医学部附属病院 消化器外科, 3:箕面市立病院 外科, 4:大阪府立成人病センター 消化器外科, 5:西宮市立中央病院 外科, 6:大阪大学 消化器外科共同研究会

【背景】XELOX+ベバシズマブ(Bmab)療法は進行・再発大腸癌において,その安全性と有効性が確認された認容性の高いレジメンであり,またポートの留置が不要な簡便性の高い治療法でもある.
【目的】局所進行下部直腸癌に対するXELOX+Bmabによる術前化学療法の安全性とXELOX+Bmab療法後直腸間膜切除 (TME)の治療成績を評価した.
【対象と方法】対象は臨床診断においてT4またはリンパ節転移陽性と診断した腫瘍の下縁がRbにかかる直腸癌.方法は術前XELOX+Bmab療法を3コース,XELOX療法を1コース投与後3-8週以内にTMEを施行.補助化学療法の有無は担当医の判断とした.登録(2009年12月-2011年11月)症例25例の安全性とTME施行例23例の予後を検討した.
【結果】男/女:18/7,年齢37-75歳 (中央値63歳),組織型はtub/por:24 /1,腫瘍径38-110mm (中央値54mm), 治療前病期(UICC-TNM分類第7版)はStage IIC/IIIB/IIIC:3/14/8.深達度の内,T4bは10例,浸潤臓器は精嚢/前立腺6例,膣/子宮3例,仙骨1例.術前XELOX+Bmab療法のG3以上の有害事象は7例(28%)に認めた.プロトコール中止は7例28%(有害事象4例).深達度別プロトコール中止率はT2-T4a:13%(2/15),T4b:50%(5/10) (p<0.05).直腸癌切除率92%(23例).非切除の理由は自殺1例,増悪1例.術式はTPE1例,APR8例,LAR14例(covering stoma作成 7例).R0切除率100%,括約筋温存率61%(14/23).組織学的効果判定はGrade(G) 0:2例(9%), G1a:3例(13%), G1b:4例(17%), G2:13例(57%), G3:1例(4%).術後合併症は23例中9例(43%).補助化学療法を11例(48%)に施行.投与レジメはXELOX療法10例,Xeloda1例.補助化学療法の有害事象(G3以上)発現率は好中球減少36%・末梢神経障害27%・手足症候群27%・血小板減少9%.術後観察期間14-79ヶ月(中央値66ヶ月)であり,再発を6例(局所2例,側方リンパ節2例,肝1例,肺1例)に認めた.原病死0例,他病死3例.
【まとめ】局所進行下部直腸癌に対するXELOX+Bmab療法後TMEは比較的安全な治療法で,その成績は良好であった.
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