演題

O2-93-15-2

局所進行直腸癌に対する集学的治療戦略

[演者] 岩本 一亜:1
[著者] 佐伯 泰慎:1, 田中 正文:1, 福永 光子:1, 野口 忠昭:1, 桑原 大作:1, 廣瀬 裕一:1, 山田 一隆:1, 高野 正博:1
1:高野病院 消化器外科

目的:局所進行直腸癌の治療成績を評価し, L-OHPを用いた補助療法の効果を検証する.対象:化学療法にL-OHPが使用可能となった2005年以降を対象とし,2005-2014年の局所進行直腸癌は299例のうち, 1)80歳以上, 2)術前/術後照射, 3)痔瘻癌および 4)IBD関連癌, 5)扁平上皮癌を含む稀少癌を除外した244例を対象とした.検討 1:補助化学療法の主体が異なるA群: 2005-2008年 (88例:Ra 26, Rb 57, P 5)とB群: 2009-2014年 (156例:Ra 66, Rb 108, P 9)で比較し,時期による治療成績を検討した.検討 2:下部直腸癌(2005-2014年)157例について,補助化学療法による再発と予後を検討した.結果 1: 補助化学療法はA群:L-OHPありと5FU系が76.1%と15.9%で,B群は各々34.2%と50.3%であった. 5年無再発率,5年生存率はA群で61.1%と79.5%,B群で67.4%と85.2%で差はなかった(P=0.30, P=0.30). 5年無再発率と生存率は補助化学療法5FU系: 65.3%と82.6%と同L-OHP:64.9%と80.4%で差はなかった(p=0.88とp=0.68).また,局所再発率はA群:13.6%で,B群:5.1%であった.結果 2 下部直腸129例(86.6%)に側方郭清を行い,37例(23.6%)に側方転移がみられた.補助化学療法は140例(89.2%)に行い, 5FU系47.8%, L-OHP41.4%を用いた. 局所再発率は側方陰性5.8%に対して,側方陽性24.3%(p=0.001)であった.5年無再発率は側方陰性69.9%に対し陽性37.7%と側方転移は予後不良であった(p<0.001).側方陰性の補助療法5FU系が5年無再発率66.4%, L-OHPが74.5%に対し,陽性で5FUの5年無再発率29.6%, L-OHPが45.3%であった(p=0.62).側方陰性で5FUの5年生存率87.2%, L-OHPが88.4%に対し,陽性で5FUが38.9%,L-OHPが81.5%であった(p=0.20). 結語:局所進行直腸癌ではL-OHPの補助療法は5FU系と差はなかった.下部直腸側方転移例は局所再発,再発が高率で,L-OHPで予後は改善しなかった.
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