演題

O1-21-11-4

pStageII胃癌症例に対する腹腔鏡補助下幽門側胃切除術の治療成績

[演者] 小坂 隆司:1
[著者] 國崎 主税:1, 宮本 洋:1, 佐藤 渉:1, 田中 優作:1, 大田 貢由:1, 湯川 寛夫:1, 佐藤 圭:1, 秋山 浩利:2, 遠藤 格:2
1:横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター, 2:横浜市立大学附属病院 消化器・肝移植外科

背景:腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)は広く普及し多くの施設で施行されるようになったものの,第4版胃癌治療ガイドラインではstageII以上の胃癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除は推奨する根拠に乏しいとされており,進行胃癌に対するLADGの適応について統一した見解は得られていない.
目的:進行胃癌に対する腹腔鏡補助下幽門側胃切除術の手術成績を明らかにすること.
方法:2008年1月より2012年12月にLADGを行った217例,開腹幽門側胃切除術(ODG)を行った188例のうち,pathological stage II症例でLADGを行った29例,ODGを行った46例について,後ろ向きに短期成績,生存期間の比較と予後因子の検討を行った.結果:患者背景は両群間で有意差はなかった.手術時間はLADG群で有意に長く (LADG vs ODG, 250min: 173-387min vs 218min: 116-508min, p=0.008),出血量はODG群で有意に多かった (100ml: 10-630ml vs 275ml 46-1916ml, p<0.001).合併症発生率はLADG群7/29 (24.1%),ODG群 9/46 (17.4%)で有意差を認めなかった.観察期間中(平均観察期間 53.3か月)にLADG群で3例(POM16 PER,POM19 PER,POM46 HEP),ODG群で3例(POM3 LYM,POM7 HEP,POM36 PER)に再発を認め,ODG群で3例の他病死 (POM11 肺炎,POM29 肺炎,POM46 肺癌) を認めた.無再発生存期間 (4年無再発生存率:LADG 90.9%, ODG 82.6%, p=0.321),全生存期間 (4年無再発生存率:LADG 86.5%, ODG 83.5%, p=0.655)は差を認めなかった.
結論: LADG群はODG群に比べ手術時間が長く出血量が少なかったが,長期成績には差を認めなかった.LADGの治療成績はODGに比べ遜色ないと考えられるが,標準治療として用いるには今後前向き比較試験による検証が必要であると考えられる
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