演題

O3-113-6-1

胸部食道癌術後再発,再発後治療におけるリスク因子,予後因子の検討

[演者] 西山 光郎:1
[著者] 武田 茂:1, 兼清 信介:1, 飯田 通久:1, 坂本 和彦:1, 鈴木 伸明:1, 吉野 茂文:2, 硲 彰一:3, 上野 富雄:1, 永野 浩昭:1
1:山口大学大学院 先端分子応用医科学講座(消化器・腫瘍外科学), 2:山口大学附属病院 腫瘍センター, 3:山口大学医学部 先端がん治療開発学

目的
胸部食道癌術後再発および再発後治療におけるリスク因子と予後因子について検討する.
対象と方法
2005年1月から2014年12月の間にR0手術を施行した胸部食道扁平上皮癌症例の156例と術後再発を認めた45例を対象とし,臨床病理学的因子やE-PASS scoreなどについてretrospectiveに検討した.また,リスク因子,予後因子の解析についてはcox比例ハザード法をもちいた.
結果
平均年齢は65.2歳(±8.2),男性34例,女性11例.pStage別に再発頻度をみるとpStageⅠ:2/36例(5.6%),pStageⅡ:7/48例(15%),pStageⅢ:21/43例(49%),pStageⅣa:8/11例(73%)であった.
再発までの中央値は250日(39-1627日)で,96%(43例)は術後3年間に再発を認めた.再発リスク因子は単変量解析ではpT, pN, 術前mGPS, 術前PNI, E-pass scoreがリスク因子であった.多変量解析ではpT(HR 1.67, 95%CI 1.229 - 2.268, P=0.001), pN(HR 1.73, 95%CI 1.375 - 2.168, P<0.001), E-PASS score(HR 2.05, 95%CI 1.010 - 4.071, P=0.047)がリスク因子として選択された.
再発後MSTは377日(29-3266日)であり,1年/2年/3年生存率は50%/24%/11%であった.治療内容はBSC5例(11%),化学療法18例(40%),化学療法+放射線17例(38%),化学療法+手術5例(11%)であり,各々のMSTはBSC群52日,化学療法群223日(85-1079日),化学療法+放射線群431日(91-2324日),化学療法+手術群は5例とも生存中で(741-3266日)いずれの群間も有意に差がみられた(P<0.03).再発後の予後因子としては単変量解析で年齢(≦65/>65),術後肺炎の有無,ARDSの有無,単発/多発再発,再発時PNI,再発時mGPS(0/1.2)であり,多変量解析では,術後肺炎(HR 3.6, 95%CI 1.186 - 10.867, P=0.024),術後ARDS(HR 5.6, 95%CI 1.209 - 26,3, P=0.0276),単発/多発再発(HR 10.2, 95%CI 2.619 - 39.8, P=0.0008),が選択された.Prognostic scoreの中では再発時mGPS(HR 2.9, 95%CI 0.937 - 8.765, P=0.065)に傾向がみられた.
結語
胸部食道扁平上皮癌の再発予測にはE-pass scoreが,また,再発後の予後には初回手術時の肺合併症が関連している可能性が示された.
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