演題

O2-56-6-6

カルニチン+BCAA投与後の運動負荷のエネルギー代謝, 体組成, 骨格筋保護に対する効果に関する基礎的検討

[演者] 櫻井 洋一:1
1:和洋女子大学大学院 千葉県済生会習志野病院外科

【背景】高齢者におけるLean body mass (LBM)の維持はサルコペニア防止に重要であり,通常の栄養摂取に加え特殊栄養素投与によるLBM維持が期待されている.特に高齢者では骨格筋におけるL-カルニチン(CNT)の不足がサルコペニアと関連するとされている.
【目的】LBM維持に有用な栄養素として期待されるCNTならびに分岐鎖アミノ酸(BCAA)の併用投与効果に関する基礎的検討として,健常者を対象としてカルニチン+BCAA投与後に運動負荷を行い,エネルギー基質代謝,体組成,運動後の骨格筋保護に対する効果を検討した.
【方法】若年女性健常者12名を対象にCNT+BCAA投与群(n=6)と非投与群(対象群, n=6)の2群に無作為に分け,運動負荷(VO2max 50%, 60分)前後における体組成の変化,血清エネルギー基質濃度を検討した.CNT+BCAA投与群では運動負荷前に1000 mg/day を実験2日前まで14日間経口投与,実験当日は両群ともに運動負荷2時間前にグルコース+MCT含有栄養補助食品 200 kcal,BCAA投与群にBCAA 7.2 gramを経口投与した.運動負荷前後の体組成も測定した.
【結果】CNT+BCAA投与群の血清free, acyl, Total CNT値は対象群に比較して有意差は認めなかったが高値であった.BCAA投与後の運動負荷前後におけるCNT+BCAA投与群の血清BCAA値,Fischer比は対象群に比較し有意に高値であった.遊離脂肪酸値は運動負荷直後では両群間に差を認めなかったが,運動負荷60分後のCNT+BCAA投与群の遊離脂肪酸値は,対照群に比較し有意に低値であった.運動負荷前後の体組成には両群間ともに有意差を認めなかった.運動負荷後の24, 48, 72時間後の筋肉痛はCNT+BCAA投与群は対象群に比較して有意差は認めなかったが軽減した.運動負荷後のCNT+BCAA投与群の血清尿酸値は,対照群に比較し有意に低値であった.
【結語】運動負荷前のCNT+BCAA投与は運動負荷後の脂肪代謝亢進の早期抑制と運動負荷後の筋肉痛を軽減する可能性が示された.
詳細検索