演題

O2-54-6-1

Laparoscopic Ventral RectopexyにおけるERASとcoffee study

[演者] 角田 明良:1
[著者] 林 健太郎:1, 八木 勇磨:1, 太田 智之:1, 草薙 洋:1
1:亀田総合病院 消化器外科

目的:ERASに関する研究として結腸癌術後早期経口摂取のRCT (HGE 2005),Prokinetics (mosapride)のRCT (DCR 2008),機械的洗浄のRCT (BJS 2010)を行い,結腸切除後5日で退院が可能になった.最近,直腸脱に対するLaparoscopic Ventral Rectopexy (LVR)が注目されている.今回,LVRに適応したERASの成績とLVR術後coffee摂取に関するRCTの成績を報告する.
[1] ERAS方法:2012年6月からLVRにERASを導入し27例経験した.ERASの適応は1) ADLが保たれている2) 意思疎通が可能である3)周術期のヘパリン化が不要である4) 開腹術移行ではない,の4項目である.ERASのプロトコールは手術前日に入院し,夕食まで摂取させ,前処置は浣腸のみとした.手術日早朝にCarbohydrate 400 mlを摂取させ,その3時間以降に手術室に入室した.麻酔は硬膜外麻酔を併用した.胃管は術直後に抜去した.術後5時間でベッド上に1時間座位にし,Carbohydrate 400 mlとProkineticsとMg製剤を投与した.疼痛対策には術後6時間毎に翌朝までNSAIDsを3回DIVした.第1病日午前中に輸液中止,カテ類を全て抜去し,PTによるリハビリテーションを行う.朝食より常食の摂取とし,Prokinetics,Mg製剤,経口NSAIDsを投与する.第1病日の午後退院とする.結果は中央値(範囲)で示す.結果:年齢は78 (41-92)歳で,男女比2:25であった.手術時間は198 (121-350) ml,出血量は10 (0-150)mlであった.術後合併症は3例(11%)に認められ,創感染,port site hernia,皮下血腫が各1例であった.術後入院期間は1 (1-2)日で,21例(78%)は手術翌日に退院した.術後排ガスは11.5 (2.3-45)時間,排便は37.5 (16.5-141)時間で認められた.結論:LVRに対するERASで手術翌日に退院が可能である.
[2] coffee study方法:2014年7月から2016年8月までに研究同意した適格例は46例である.LVR術後1日3回100mlのcoffeeを飲む群(n=23)と同量の水を飲む群(n=23)に割り付けし,X線検査によるSitzmarksの腸管内移動と排便までの時間を測定した.Sitzmarksは術翌日7時に経口摂取し,同日6時間後と翌朝9時にX線撮影した.結果: 排便までの時間は両群間で有意の差はなかったが,術後第2病日におけるSitzmarksの平均体外排泄数がcoffee群0.6 (0-6),water群 0 (0-0), P=0.04でcoffee群が有意に多かった.結論:LVR術後coffeeの摂取で消化管運動が促進することが示唆された.
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