演題

WS13-10

グラフト内ドナー特異抗体同定におけるGraft Immunocomplex Capture Fluorescence Analysisの有用性

[演者] 中村 緑佐:1
[著者] 渡部 清子:2, 川井 信太郎:3, 増田 康史:1, 松山 剛久:1, 原田 俊平:1, 飯田 拓:1, 昇 修治:1, 牛込 秀隆:1, 吉村 了勇:1
1:京都府立医科大学医学部 移植・一般外科学, 2:京都府立医科大学附属病院 輸血細胞医療部, 3:湧永製薬(株) 試薬・診断薬事業部

背景:抗体関連拒絶反応(AMR)は診断が難しい場合も少なくないが臓器移植予後を左右する重要な合併症である.またImmunocomplex Capture Fluorescence Analysis (ICFA)法は抗ドナー特異抗HLA抗体(DSA)とHLAの複合体を検出する方法として有用であることが示され,臓器移植領域においてはクロスマッチ検査として用いられる事が多い.グラフト内DSA(g-DSA)の検出,DSAによるAMRの早期診断,評価にICFA法を応用した我々のGraft ICFA法が有用であることを報告する.
方法:グラフトサンプルを採取しPBS内で溶解する.次にHLA-DSA複合体をHLA補足ビーズで補足し,続いてPE標識抗ヒトIgG抗体を加え,Luminexで同定する.サンプルMFI/ブランクビーズMFI > 1.0を陽性と判断した.
結果:腎移植患者においてg-DSAは1.03の弱陽性から慢性抗体関連拒絶患者での79.27と強陽性まで幅広い陽性所見を認めた.また血清中DSA(s-DSA)が陰性でもg-DSA陽性となる場合を認めた.さらに十分なAMR治療によりg-DSAの陰性化を認めた.次に,心,肺,肝,小腸,膵臓検体を用いて多種の抗HLA抗体を含有する陽性コントロール血清と反応させる事でg-DSA-HLA複合体の検出が可能であった.
結論:腎移植のみならず,AMRの診断が難しい場合が多い心移植,肺移植,肝移植,小腸移植,また生検する場合が有れば膵移植においてもDSA(g-DSA)の検出,DSAによるAMRの早期診断,評価にGraft ICFA法が有用であると考えられた.
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