演題

ME-A-8-1

食餌性イレウスの2例

[演者] 池島 静音:1
1:藤沢湘南台病院 外科

症例1)68歳女性.急性虫垂炎に対して40歳の頃手術をされている.2016/4腹痛・嘔吐が出現し,救急要請,近医搬送となった.近医で施行された腹部CTにて,胃から小腸の拡張と液体貯留を認めたことから小腸イレウスと診断され,当院紹介受診,入院となった.同日イレウス管を挿入し,持続吸引を行ったが排液は減らず,腹部CTで骨盤内小腸にairの含有が目立つ腸管内容物の貯留を認め,そこを起点として通過障害が生じていた.保存的加療では治療困難であると判断し,イレウス解除術が施行された.手術では,回腸末端から80cm口側の回腸に5cm大の腸管内容物があり,その口側で腸管の拡張を認め,そこが閉塞起点であると考えられた.回腸を切開し,異物を除去した.術後腹腔内膿瘍を認めたがが,抗菌薬加療で改善し,POD23自宅退院となった.結石分析の結果,成分はタンニンであった.
症例2)74歳女性.大腸癌に対して68歳のときに腹腔鏡下手術をされている.2016/6腹痛・嘔吐が出現し,持続するため近医を受診した.近医での腹部レントゲンにて小腸拡張を認めたことからイレウスと診断され,当院紹介受診となった.当院で施行したCTで,部分的に小腸の拡張と液体貯留を認め,絶食・補液による保存的加療が開始されたが,腹部膨満感が改善せず,イレウス管を挿入した.イレウス管造影で,カニ爪様の所見があり,異物によるイレウスが疑われたため,腹腔鏡下イレウス解除術を施行した.手術ではイレウス管の先端のすぐ肛門側に腸管内容物を認め,腹腔外に同部位の小腸を脱出させ,小腸を切開し,異物を除去した.術後経過は良好で,POD9退院となった.結石分析の結果,成分はデオキシコール酸であった.
今回,食餌性イレウスの2症例を経験したので若干の文献的考察を含めて報告する.
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