演題

ME-A-1-1

消化器外科病棟における病棟薬剤師による医薬品情報提供とその評価

[演者] 眞継 賢一:1
1:関西電力病院 薬剤部

【目的】外科周術期管理における薬物療法は多様化しており, 積極的な薬剤師の関わりが求められる.2011年3月より消化器外科病棟に不定期であるが病棟薬剤師を配置し, 薬剤情報提供など行う業務を開始した.2015年7月より完全常駐し術前から術後まで切れ目のない薬物療法支援を行っている.今回,消化器外科病棟における病棟薬剤師による情報提供の内容とその内容を解析することによって,消化器外科病棟における病棟薬剤業務を評価した.
【方法】2015年7月から2016年6月までの1年間,消化器外科病棟において医師および看護師に対して病棟薬剤師が行った薬物療法に関する情報提供について調査した.薬剤師から積極的に情報提供した内容を能動的情報提供,質問に対する情報提供を受動的情報提供と定義し提供した医薬品情報の受け入れの有無等について解析を行った.情報提供内容の種類に関しては感染症領域,周術期領域,疼痛緩和領域,栄養管理領域,がん化学療法領域,その他に分類した.
【結果】調査期間中の情報提供件数は医師に対しては627件,看護師に対しては89件であった.内訳として,医師への能動的情報提供は「処方依頼・処方中止」に関する内容が120件(44.3%),受動的情報提供は「薬剤選択」が95件(26.7%)であった.看護師への能動的情報提供は輸液ルートの選択等で4件,受動的情報提供は「配合変化・安定性」が50件(58.8%)であった.薬剤師が積極的に提供した割合は医師に対しては43.2%であったが,看護師はほとんどが質問に対する回答であった.医師への情報提供は感染症領域が182件(29.0%),その他161件(25.7%),周術期領域89件(14.2%)であり,その98.3%が薬物療法に反映されていた.
【考察】今回の調査結果より,消化器外科病棟において医師,看護師が必要とする情報が明らかとなった.抗菌化学療法や術前休薬などに関する情報提供は多く,外科周術期における一連の治療において病棟薬剤師による薬物療法支援は有用であると考える.また提供した情報が医師の治療や看護業務に高い確率で反映されていたことから,薬剤師による情報提供が医療スタッフから高く評価されていると考えられた.消化器外科病棟はチーム医療が発揮できる集学的治療を実践している診療科であり,薬剤師が的確な医薬品情報を提供することにより質の高い薬物療法が可能になると考えられた.
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